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続 AIPC(非侵襲性歯髄覆罩)リエントリー
患者さんは10代前半の女性
虫歯が大きく神経を取る可能性があるかもしれないとのことで
隣町の先生からの紹介がありました。
レントゲン
かなり大きな虫歯が見られます。
小児の虫歯はレントゲンで見るより二回りほど大きいのでお母さんに説明を行い
タンニンを使用したAIPCを行い歯髄保存をしましょうと説明
ラバーダムを行い 虫歯治療 ⇒ 薬剤塗布 ⇒ レジン充填
上の虫歯はしっかり取り、神経付近の虫歯を残し
残した虫歯の上にタンニンを塗り、虫歯をもう一度固い健康な歯に戻す方法です。
この方法は2回法で行うもので、AIPC後3カ月にリエントリー(もう一度全ての虫歯を除去治療)します。
ただ、個人的には3カ月という期間は短いイメージがあり、リエントリーは6か月以降にしています。
またケースによっては、リエントリーなしというケースもあります。
このケースもお母さんにしばらくリエントリーなしで経過観察していきますと説明
経過観察を行い、神経が死んできていないか虫歯が大きくなっていないかだけ
レントゲンでチェックします。
2年半経過した所で、詰めたレジンの横に新たに虫歯の所見があったので
リエントリーをさせてもらいました。
歯髄保存のポイントは封鎖性の維持なので、新たな虫歯で封鎖性が下がり失敗に終わるのが怖い。。。
術前 ⇒ 術後
わざと取り残した虫歯、その上に塗ったタンニンを除去し、う蝕検知液で染めると
最表層にはう蝕検知液に染まる虫歯の層がありましたが、その層を薄く削ると下には固い象牙質に変わっておりました!
これだけ固ければ安心!と思います。
第2大臼歯の虫歯を全て取っても露髄などはなく、通常通りにレジンを詰めました。
*レントゲンの白い部分がレジンで術前に比べ一回り大きくなっているのが分かると思います。
術後 レジン
AIPCはレジン治療2回分の費用がかかりますが、
ただ神経が残るメリットはかなり大きいものです。
私は、現在術前時に虫歯が大きく神経を取る可能性が高い場合、AIPC、シールドレストレーション、
で歯髄保存を行います。
わざと虫歯を残す治療法「シールドレストレーション」 - EE DENTAL_Blog
成功率の問題で、最近はあまり直接覆髄はしなくなってきています。
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