Home> 歯内療法日記 > 下前歯の根管治療は慎重に!

下前歯の根管治療は慎重に!

患者さんは50代女性

下の前歯がズキズキ痛みが出てきたので痛み止めで散らしているという患者さん

 

レントゲンを撮ると

2022 EEdental OKa (1).jpg

前歯4本神経が取ってあり、被せ物になっていますが、そのうちの2本に根尖病変が見られます。

 

診査を行うと、今回は左下1に症状が出ているよう。

ただ右下1も左下1同様に被せ物に大きな隙間があり、リケージを起こしそこから感染していると推測

   

被せ物に隙間が空いているとそこから唾液と共に細菌が歯の中に侵入しやすくなるので、

ある程度かぶせ物の精度というのは重要です。

 

特に下の前歯は小さな歯なので、多くの場合で根管治療は2回で打ち止め

その後は外科か抜歯の選択になります。

 

今回のケースはかぶせ物の精度が低く、まずはそこの場所をきちんと封鎖したかったので

被せ物を外して根管治療を行いました。

このようなケースでもかぶせ物の精度が高ければ外科的歯内療法という方法もありかもしれません。

 

仮歯を準備して1回法で、根管治療+レジンコア+仮歯まで

2022 EEdental OKa (2).jpg

術前では細いガッタパーチャーが入っていましたが、

実はこの歯2根管が癒合した形態でしたので、術後のレントゲンは術前に比べ3倍ぐらい太くなっています。

*MTAプラスを使用

 

その後経過をみていったのですが、右下1も違和感があるとのことで

右下1も治療をさせてもらいました。

2022 EEdental OKa (3).jpg

 

病変にも縮小傾向が見られたので、

その後、セラミッククラウンを入れさせて頂きました。

 

 

治療から4年、別件で来院されたのでレントゲンを撮らせてもらいました。

2022 EEdental OKa (4).jpg

根尖に綺麗な歯根膜腔も見え経過は良好です!

 

下の前歯は小さな歯で、すぐに治療の打ち止めが来るのでなるべく1回できちんと治療をした方がいいと思います(・ε・)ノ

Index of all entries

Home> 歯内療法日記 > 下前歯の根管治療は慎重に!

購読
Powerd By

Return to page top