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患者さんには分かりずらい根管治療の『質』

10年近く前に根の治療をさせてもらった患者さんが来院されました。

レントゲンを撮ってみると

2015 EEdentak ka 3.jpg

右側の私が治療させてもらった青丸の2本の歯は見事に根尖病変が治っていますヽ(  ̄▽ ̄)ノ

 

今回の問題は左側の奥歯2本

どうやら患者さんが修行時代に名古屋の歯科医院で治された銀歯のようです。

 

患者さんは、修行時代毎日22時ぐらいまで練習されていたので、

深夜営業の歯科医院にかかられていたとか。

(男性だと体のことより、まずは仕事優先になってしまいますよね・・・)

 

   

居残り練習と言えば、私も神戸勤務医時代は同じでした。

師匠に怒られるのが嫌というモチベーションでやっていた所は異なりますが(笑)

 

診療後の19時過ぎから22時過ぎまで抜いた歯を使わせて頂いて根管治療の練習をしていました。

・神経を取る前にクラウンの形成の練習

・神経管の探し出し方

・神経管の道を削る練習

・顕微鏡下で解剖学的な形態の観察

・神経管への薬(根管充填剤)の注入の仕方

 

そして、次の日に師匠に練習した歯のダメ出しを受ける。

(ホント師匠にはエンドのイロハを教えていただきましたm(_ _)m)

  

 

正直、何百本練習したかわかりません(´-ω-`;)ゞ

(医院の数年かけて集めた抜去歯全て使う勢いでした(笑))

   

そんな、こんなで1年半、毎日、毎日同じことを繰り返し、

徐々に綺麗な根管治療になり、

 

今では、

口の中でも徐々に形になりつつあります( ・∀・)

 

上顎第一大臼歯(4根管)

2015 EEdental Ka (2).jpg

*一番左端の歯は残念ながら歯根破折を起こしていました。。。

 

第一大臼歯は綺麗に治療できたと思います。

  

MB2 http://eedental.jp/ee_diary/2011/01/post-230.html 

術前2本の歯の神経管の掃除がしてありますが、

 

抜いた歯の解剖では、

第一大臼歯は90%以上の歯に4本目の神経管があることが分かっていますが、

各神経管サイズがことなり、「大」、「中」、「小」、「極小」みたいな関係です。

 

4本目の「極小」は細すぎて裸眼では確認不可能(´ω` )

  

 

更に5本目の神経管 

「極々小」のMB3 というのもたまに:http://eedental.jp/ee_diary/2011/10/post-372.html  

出てくることがあります。

 

根の治療とは奥が深いんですよ(^∀^ )

 

後、歯を長持ちさせたければ、この分野が得意な先生に治療してもらった方がいいと個人的には思いますね!((((((((((・ω・)ノ

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