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根管治療の美しさにこだわる

かなりマニアな世界になりますが、

根管治療にも綺麗・完成度というものにもこだわっております。

  

と言ってもこれは術者の自己満足で、根管治療の成否は細菌感染の有無ですから、

GPが綺麗に入っても治らないケースもあります(汗)

 

ただ、歯内療法専門医としてはここはこだわるべき点だと思っています。

 

 

今回の患者さんは、昔から診させて頂いている患者さんで

第二大臼歯を仮歯まで入れ様子をみていたのですが、痛みが出てしまった為

抜髄(神経を取る)を1回法で行いました。

2020 EEdental OH (1).JPG

根充後のレントゲンを見て1人で( ̄ー ̄)ニヤリッ

  

狙い通りの根管充填ができました!

と同時に「7」の部分はこう見えるのね!と、初ケース 

*キーワード「7」

 

たぶん、このレントゲン見て「おっ!」と思われる方は相当マニアな人だと思います(笑)

 

 

実はこの歯 難易度が高めで攻め方を間違えると・・・

かなりドツボる複雑な根管でした。

2020 EEdental OH (2).jpg

第2大臼歯は神経管のパターンが非常に複雑で、教科書的な3本(MB,DB,P根)ではないことがよくあります。

私の経験では神経管が少ない人では1本、多い人では6本出てきたこともあります。

 

今回の歯は、

上のレントゲン図の根尖部

2020 EEdental OH (3).jpg

根尖は2根が癒合したような数字の「1」のような形態

 

根中央部

2020 EEdental OH (4).jpg

3根が癒合した数字の「7」のような形状

 

根管口部

2020 EEdental OH (5).jpg

入り口は1つの大きな穴でした。

*この辺りは、石灰化物が沢山出てきました。

   

 

今回のケースも

2020 EEdental OH (6).jpg

3mmの穴からアプローチし根管治療後にレジンコアまで1回で治療を行いました。

今はこのような根管アプローチが世界的にもトレンドになりつつありメーカーからも

切削を最小限に抑えるようなTruNatomyなどが世界企業からも販売されています。

https://www.dentsplysirona.com/ja-jp/explore/endodontics/trunatomy.html 

 

ただ、小さな穴からの治療は、かなり難易度の高い治療法になってしまうので専門医でも賛否両論あります。  

 

追記:今日も1ケース小さな穴から根管治療してトラブルにあった患者さんの根管治療がありました。  

先生を探すポイントは、 顕微鏡下でなるべくこの治療を沢山やっている先生にお願いした方が無難です。   

 

話を今回の歯に戻して、

神経管が非常に複雑だったのはストローのような管が3本存在するのではなく

入り口は体の防御反応でできた石灰化物ゾーンがあり、(石灰化物をファイルで下に押し込まないように)

そこをクリアーにすると神経管が途中3つに分岐しまた途中から2本(DB根がMB根)が合流

更に下の部分からはM根とP根が縦長につながり根尖はイスムスを含む2つ存在していました。

  

 

レントゲン

2020 EEdental OH (7).jpg

②の部分は数字の「7」ですから、ガッタパチャーの濃い部分と薄い部分が存在します。

(樋状根の根管充填後に似ています) 

 

レントゲンを撮らないと分からない部分で術者の自己満足的な部分ではありますが、

こういう治療が出来るとその日1日はハッピーな気分で過ごせます(・∀・)ニヤニヤ

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