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症状のない大きな根尖病変 根管治療治癒症例
- 2020年6月30日 09:02
- 歯内療法日記
今日で今年も半分終わりますね、
2020年はオリンピックからコロナの年に変わってしまいました。
後半も2次ピークがないまま社会が良い方向になればと思います。
今回は半年前に治療させてもらった、40代男性患者さん
前歯と奥の銀歯が取れたことを主訴に来院
現在痛みや腫れなどの症状はなし
奥のレントゲンを撮ると・・・
手前の銀歯の虫歯という問題が霞むぐらい大きな病変が・・・
根尖病変の怖い所は、無症状で病変が大きくなることが殆どです。
CBCTで見ると、3本ある根の近心頬側根に問題がありそう
*基本的に専門医は術前診査でその歯のどこを治せば歯の保存ができるか診断します。
前の先生も非常に上手な先生で、綺麗に根管充填剤が入っています。
ガッタパチャーの入りで言えば、ほぼ100点の治療
患者さんに銀歯が外れた所をレジンで治したら、奥歯も
治療した方がいいと説明させて頂き、治療させてもらいました。
治療スタート
過去に2回根管治療が行われており思った以上に健康な歯はなく、
前回の治療で歯茎上の歯質は全くなく骨辺縁からメタルコアで治療がされていましたので、
コア除去後、外科的レジンにて「隔壁」←これはレジン充填のスキルになります。
*根管治療は何度も同じ治療が出来ません、だいたい2~3回の治療で打ち止め次は【抜歯】となります。
1回目の治療で病変の原因の根(近心頬側根)を顕微鏡下で観察すると
MB2(4本目の隠れた神経管)を見つけそこを治療すると排膿(膿が出てくる)
その後徹底的に歯の中を洗浄(NC+EDTA、超音波)
治療時間1時間45分
3週後の2回目の治療時、【腫れも痛みもない】ことより
再度根管内をNC、EDTAにて洗浄後「根管充填+土台+仮歯Set」まで
治療時間はおおよそ1時間45分~2時間
MB、MB2はMTA根管充填 DB、PはGP
そこから6カ月経過、何も症状、腫れはなく経過しており
術後6カ月のレントゲン
えぇ~~~!((゙◇゙)) 骨できるの早っ!
あれだけ大きかった病変が6カ月でほぼほぼ治ってきてくれています。
外科的レジンを行った歯肉も全く問題ありません。
こういうケースを沢山行っていると縁下カリエスはそこまで怖くはないです。
http://eedental.jp/ee_diary/2020/02/post-1794.html
隠れた第4根管が感染源になることはたまにあります。
その隠れた根管を探し出すにはやはり顕微鏡は有効なツールになります。
その隠れた神経管をトリートメントするのは術者の腕ですが、まず見つけれなければ・・・
いやいや、こういう治癒が早いケースも極たまにありますが、このケースはビックリするぐらいのケースでした。
*MB2を治療する際のコツは道具とコンサバティブ&アグレッシブな攻めです。←なんのこっちゃ!
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