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根管充填材と根管充填法とGPを止める位置
- 2023年2月 8日 09:01
- 歯内療法日記
患者さんは30代男性
左上2を4か月前に虫歯の治療を行ったが、2か月後に大きな痛みが出てしまい
その後歯を押したり、咬んだりすると痛い。
現在前歯のブリッジにも痛みが出てきている。
先生に見てもらうと神経が死んでしまっておいるとのこと
レントゲンを撮らせてもらうと
神経付近までレジンが詰めてあり過去に大きな虫歯があったように見えます。
神経は完全に死んでしまう根尖病変が見られます。
ただ、ブリッジの方は特には問題無さそう。
またブリッジは結構太いメタルポストが入っている為
治療は可能だが、次の治療が最後になる可能性が高く、
患者さんには左上2は悪い所見があるが、隣のブリッジは問題無い為
左上2を治療して、痛みが改善するようであればブリッジは今は触らない方がいいと説明。
痛い時というのは痛みが放散してしまい、あれもこれも痛いと感じる人がたまにいます。
が、原因歯を特定しきちんと治療すると、他の部位の痛みが取れる人もいます。
*これは特に痛みに敏感な方や痛みを気にしてしまう人にたまにあります。
とりあえず1回法で左上2を根管治療
根管充填材はガッタパチャーを使用
非常にテーパーが大きくコンテニアスウエーブで根管充填
根管充填を気にする先生は少しショート!と突っ込みたくなると思いますが、
自分的にはこの根管充填で全然OK、OK(笑)
治療後1年
ハイ、OK! 根尖病変は無くなって、骨がしっかり出来ています!
ショート根充で死腔のような場所も骨性瘢痕治癒が起こったかのうように理想的に閉じているように見えます。
*骨性瘢痕治癒:根の先の治癒形態としては理想とされます。
患者さんに症状を聞くと、先月多少痛みが3~4日続いた日があったが術前のような痛みはないとのこと
患者さんにはレントゲンを説明して、体は治そうとする現象が起こっているので、
たまに出る痛みは頻度的に減っていれば様子をみた方がいいと説明。
またブリッジの治療が必要になった際は、顕微鏡での治療をお勧めさせてもらいました。
今年になり来院があり、前歯の痛みなどは無くなったそうです。
*ブリッジは外さずすみました。
根の治療、特に根管充填は色々な考え方があります。
私も勤務医の頃は、根の先まで根管充填することで治ると考えていましたが、今はそれは否定的な考え方です。
特に日本は裁判で根管充填材が根の先まで入っていないからきちんと治療出来ていないという判例で、
根の先に先に根管充填材を入れようとしますが、ホントに医学的に正しいのか!?
個人的には根の治療の治る、治らないは少なくとも根管充填ではないと思っています。
ただ、一応歯内療法専門医ですから綺麗な根管充填は目指しますよ!(笑)
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