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外科的歯内療法を併用した歯の治療
- 2023年2月10日 09:02
- 歯内療法日記
患者さんは30代女性 少し遠くの市の先生からの紹介
紹介状によると、3カ月前に痛みが出てしまい根管治療を始め痛みは治まったが、一向に膿が止らない
歯内療法専門医に診てもらった方がいいということで紹介を頂きました。
レントゲン
かなり大きな根尖病変が見られ、ガッタパチャーもかなり外に出ています。
何度も書いていますが、側切歯は根管治療の予後の悪い歯です。
一度細菌感染すると、外科的歯内療法が必要になることの多い歯でもあります。
予後の悪い側切歯の根管治療から外科的歯内療法 - EE DENTAL_Blog
患者さんには一応、外科が必要になる場合もあると説明しまずは通法の根管治療
外に飛び出ていたガッタパーチャーはかなり古いものだったようで、
かなり劣化しておりボロボロ崩れてしまい3つに分かれてました。
比較的新しいガッタパーチャーであれば一塊でとれることがあるのですが、今回は除去は無理でした。
治療2回目、1回目の治療で外に出たガッタパーチャーですが、膿が押し戻した為か
3つのうちの2つが根管内に戻っており2つのガッタパーチャーを除去
*2回目の治療の際も根管内から膿は多少でてきていました。
術中1:3つの白い点 術中2:白い点が1つ
治療3回目
腫れや痛みはないがフィステルもうっすらあるかな!?ぐらいで治ってきているか!?
ということでMTAで根管充填
患者さんにはMTAは綺麗に入ったが、これでまた膿が出るようなら外科でないと治せないことを説明
その後しばらく問題はなかったのですが・・・
根管充填後4か月 また腫れてきたと電話をもらいました。
患者さんに外科的歯内療法の説明を行い、外科をすることに
小指の第一関節ぐらいある大きな病変が見ら、根尖には側枝のような根側面にも出口がありました。
*病理には出しませんが、嚢胞を疑わせるものでした。
その後、レントゲンで経過観察
外科後1年
患者さんは腫れや、痛みはないとのこと
ただ、レントゲンでは少し骨出来たかな!?ぐらいの所見
患者さんには、骨の治りは個人差や部位特異性があるので、とりあえず悪くはなっていないから待とうと提案
先日2年予後で来院してもらいました。
おぉ~、かなり骨出来てくれました!
患者さんも不快症状などは出ていないとのこと
何とか依頼があった場所の保存ができました!
ほんと悪くなった側切歯の歯の保存は難しい(>。<)
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