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戦術?戦略?的な前歯の総合治療(矯正、根管治療、セラミック治療)
- 2014年9月24日 09:22
- 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
人の目に付く前歯
人の印象・見た目とは上の前歯数本で決まってしまいます=(・д・)
前歯の部分が・・・
こんな感じであったりすると、歯を気にする方から見ると
「歯、治せばいいのに・・・」
と思われる方もおられるそうです(; ̄Д ̄)
人の第一印象はほぼ見た目ですから、綺麗な前歯な方がいい訳です!
さて、種明かしをすると、
実は、
上の写真はセラミックブリッジを入れた直後
下の写真は術前になります。
3本のセラミッククラウンを入れたように見えますが・・・
この患者さんの前歯は奇跡に近い1症例です。
では治療の詳細を
術前 歯茎から膿が出るとのことでレントゲンを撮ってみると、
赤線の部分の骨が完全に無くなっています。
これは金属の土台を作る時に歯の側面に穴を開けてしまい(パフォレーション)
そこに感染が起こり長期に渡り感染が続いた為骨がかなり大きくダメージを受けてしまっています(´ω`。)
普通のパフォレーションや、パフォレーション初期なら歯の穴の空いた場所を埋めて歯の保存を行うのですが、
この状態は既に歯槽骨頂(骨の高い部分)の骨が完全に無くなっているので、穴を埋めても元の骨の状態には
ならないと判断、更に骨がダメージを受ける前に何とかした方がいいと説明をして抜歯をする方針になりました。
*膿が出ている場所を騙し騙し使っていると知らない間に骨が大きなダメージを受けています。
歯医者が作った問題(パフォレーション)をこのまま騙し騙し歯を使ってという歯医者にも問題あると思いますが。。。(・ 3・;)
ただ、この歯を普通に抜歯をするとかなり歯茎がかなり下がってしまうことが予想され、
歯茎のことを考えた治療を行わないと1本だけ歯の長いかなり見た目の悪い状態になってしまう。。。
*落とし穴の蓋を取れば、そこには大きな穴が空くと同じ状況です。
そこで戦略的に矯正で少しずつ歯を引っ張り上げてきて、
骨が無くなってしまった部分に自分の骨を誘導しようと企んだ訳です。
上が経過をおったレントゲン
下が分かりやすいように黄色い線でスタートラインを付けてみました。
青の点線の部分が歯を引っ張り上げて骨を誘導した部分
普通に抜けば15分で終わる歯に8カ月を要しました(笑)
この処置は歯があるので出来ることで、歯を抜いてしまってから歯茎が陥没したから
歯茎を増やしたいと言われてもこの方法はでいません( ̄ω ̄;)
だから、最初の診断と戦略が大切になる訳です。
もし抜いた後であれば、人工骨(他人の骨、牛の骨、カルシュームのブロック)や、自分の歯茎を切り取ってきての手術が必要になります。
*因みに難し過ぎて、EEデンタルではこの外科処置は行えません。
この1手(矯正)がのちに大きな差を生む訳です。
患者さんの希望で、しっかりした根管治療、メタルコアを外したいとのことで根管治療を行いました。
そして、矯正が熟した頃に抜歯を行い歯茎の治癒を待つと
歯茎の大きな目減りは避けれました。
ここから仮歯を作り込んで
患者さんに「もう少し短い方がいい」と指摘をもらい仮歯を調整して
ジルコニアのフレームを合わせ
ここにセラミックを焼き付けると
見事に歯がない場所に歯が生えているかのような演出が出来ます。
しかもブリッジに見えない見た目!(内部のホワイトステインが本物のような演出にいい味付けです)
真っ白な歯ではなく、
【リアルな歯の追求】
こんな分野の治療もあります。
レントゲンを撮ってもしっかりとした骨ができています。
このケースに関しては1年以上の治療時間がかかりましたが、結果かなりうまく行き
患者さんにも「本物の歯みたい」と言ってもらえました。
写真は被せ物を入れた直後なので、この後、徐々に歯茎がセラミックの形に調和して、更に自然観が増すと思います。
最終形態から逆算して行うセラミック治療
基礎の部分に時間をかけるから最後に花咲く一症例でした!
因みに、
EEデンタルはセラミック専門の歯科医院ではありませんのでね(´-ω-`;)ゞ
(どちらかと、言えば根管治療やレジンを得意としています!)
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