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セラミック治療でもその前に大切な根管治療から

患者さんは金属アレルギーがあり、前歯のメタルボンド(金属ベースのセラミック)をオールセラミックに代えたいとのこと

 

メタルコアの確認もしたかったので、レントゲンを撮ってみると・・・

ar (2).jpg

根管治療がうまく行っておらず、根の先に病変が!ヽ(´Д`ヽ)

 

オールセラミックの前に一度根の治療からした方がよさそうです。

 

 

患者さんに話、最終的なセラミックが入るまでに8~9カ月ぐらい

もしかしたら外科治療も必要になるかも!?と、話して

 

治療スタート

前の治療の影響か、歯根吸収を起こした為に根尖(歯の先端)は大きくなっています。

(*根の先に膿がある患者さんは微妙に歯根吸収が起こってきます ⇒ 歯の長さが少し短くなる)

 

 

MTA(カルシュームのようなセメント)を歯の中に詰めて治療終了!!

 

そこから他の虫歯をしながら、待つこと6カ月前歯に痛みや腫れも出ずに経過したのを確認してセラミックを作って行くことに

EEdental ar2 (2).jpg

【仮歯の写真】

奇跡的に!

仮歯と他の歯の色が一致しました( ・д・)ノ

 

1年に1回ある奇跡です(笑)

  

*仮歯は入れた時は「真っ白」で徐々に黄色く変化してきます。

 

この時期にたまたま写真を撮ったからでしょうね!( ̄ー ̄;)

 

 

ただ、この状態非常に自然!

 

ここ、歯根が出ていますが、

ar (1).jpg

これでも自然に見えます。

 

通常ここの部分は削ってしまい、歯茎の少し中まで歯を削り込みます。

 

すると、この歯1本だけ長く見えてしまいます。

EEdental 1a.jpg

 

そこで、黄色の部分は削らず治療を行うことになりました。

実は、結構難しいチャレンジです!(・∀・)

 

 

通常:セラミックを綺麗に見せれるのは被せ物の縁、つまりマージンを歯茎に中に隠してしまうので

自分の「歯」のように見えます!

(これが被せ物のカラクリなんですが、数年すると歯茎が下がり被せ物の縁は見えてきます。。。) 

 

歯根を残したまま、自然な感じでセラミック作ってくれというのは、

セラミスト(技工士)からしたら、

「また、無茶なオーダーするねぇ、先生・・・」

と言ったところでしょう(笑)

EEdental ar2 (3).jpg

 

縁上マージンで形成、印象

  

 

でも、上手なセラミストが作ると!( ゜∀゜)ノ

術前 ⇒ 術後

ar (4).jpg

 

こんな審美の一手!

  

ありか?、ないか?を決めるのは患者さんでいいと思います

ar (3).jpg 

前歯の病変はもうしばらく経過をみていきます

 

 

因みに途中で出した患者さんも

EEdental 2010.jpg

上手な技工士ならうまくリカバリーしてくれます。

 

前歯を何本も削って被せ物で綺麗に見せる方法はありますが、

将来の自分を傷つけているだけの方法なのでEEデンタルではあえて難易度の高い方法で、

患者さん利益が上がるような最小限の治療を心がけています( ´ ▽ ` )ノ

  

 

正直、ネットで歯並びが悪く、セラミック8本で改善とかの症例を見ると

「あ~、やっちゃったねぇ! 将来この患者さんどうするのかな!?」

と思ってしまいます;´Д`);´Д`);´Д`);´Д`)

 

 

 

患者さんが納得していればOKですが、

120%悪くなることが確定している治療ですからね、自分の患者さんにはまずしませんね(`・ω・´)ゞ

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