Home> 歯内療法日記アーカイブ
歯内療法日記の最近のブログ記事
術式の差による骨の治り
- 2026年5月 8日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代男性
たまにある側切歯の大きな病変(レントゲンのこの黒い部分は細菌由来の炎症で骨がありません)
意外と側切歯の根尖病変は大きくなりやすいのと、前歯の中で予後が最も悪い歯なので
前歯を残したい方は神経の治療は歯内療法専門医に任せた方がいいと思います。
以前の治療で根管内を太く削ってあったので外科的歯内療法を選択しました。
だいぶ大きく骨が無くなっておりスルー&スルー(唇側から裏側までトンネル状に骨がない)の状態でした。
こうなると骨が治る足場が無く骨の治りは遅くなります。
2年予後
スルー&スルーで貫通した部分にはまだ透過像があります。。。
ただ、膿や腫れはなく経過は良好です。
この部分に人工骨(他人の骨や牛の骨)などを入れる術式もありますが、
私は昔同級生の口腔外科医に言われた、
「感染さえ無くなれば骨は出来るのだから、余計な物は入れない方がよい。それが感染源にならないという保証はないから」
というアドバイスから人工骨は入れていません。
*入れたら入れたでその費用を請求する訳ですから治療費は高くなります。
このケースでもそうですが、レントゲン上で問題無い成功率を重視するか、
生活に問題が出ていない生存率を重視するかでも術式は変わってきますね。
このケースも後数年待っていれば骨は出来てくると思います。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
3つの神経管が1つの出口に合体
- 2026年5月 1日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性
福井県の患者さんが紹介していただいた福井県の患者さん
ホント、遠方の患者さんが多くてわざわざ新幹線のこだましか止まらない豊橋駅まですみません・・・
(正確に言うとひかりが2時間に1本ありますが1時間に1本は欲しい)
レントゲン
歯がない場所にフィステルがあり、アナログな方法で原因歯を特定
右下7は根管治療+クラウン
半分残っている右下6は歯根破折の為抜歯 ⇒ インプラント
3本の神経管が根の先で繋がっており、遠心根はストレートで根尖が見えた為
MTAで根管充填、MB、ML根はガッタパーチャーを使用
この後右下6を抜歯させてもらいましたが、メタルコアが止っている部分で破折していました。
やはり残存歯質の少ない歯は弱いですね・・・
(なのでなるべく健康な歯質は残した方が無難なのです)
この後、仮歯で生活してもらい本歯に替えて行きます。
遠方からお疲れさまでした(^^;)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
何とか保存出来た外部吸収
- 2026年4月28日 09:00
- 歯内療法日記
以前ブログにさせてもらった。
歯科医院3軒でCTまで撮ったが痛みの原因が分からない - EE DENTAL_Blog
術前
根管充填後
術後1年
痛みや腫れも出ておらず使えているようです。
ホント外部吸収の治療は困難を極めるのと、持つまでの治療となってしまいますが何とか保存出来てよかったです!
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
歯牙移植とヘミセクションから10年
- 2026年4月24日 09:00
- 歯内療法日記
先日昔治療させてもらった患者さんが詰め物が取れたということで来院されました。
この部位は
以前、延長ブリッジが入っていた歯
ふと、最近延長ブリッジ見なくなったなと思います。
(昔からあまりやらない方が良い治療だとは思っていましたが)
特に問題無かった歯なので、このままにしておいたのですが、
5年後
遠心根に透過像が出てきており、歯茎からは膿が出てきていました。
日本の根管治療の約6割には問題があるというはあながち間違いではないと思います。
とりあえず根管治療をして治すことにしましたが、
近心根にはパフォーレーション 手付かずの遠心根には破折線が見られ、
患者さんにどうします!?遠心根はまず残せない、近心根は残すことが出来るがパフォーレーションの位置的に長く持たない可能性がある。
不思議なんですが、遠心根は根管治療していないにも関わらず折れてきている。
イメージ的に根管治療を行い中を削って歯を弱体化させている近心根が折れるならまだ分かるのですが・・・
患者さんと話し合い、近心根はヘミセクションをして残す 遠心根は抜歯
右下7の所には親知らずの移植と計画をしました。
この後遠心根抜歯
口腔外科で移植をしてもらい、移植歯の根管治療を行い
ある程度咬めるように治させてもらいました。
今年になり患者さんが詰め物が外れたとのことで来院
10年経過して、そこまで悪い感じはありません。
患者さんにも「先生にそんなに持たないかもしれないよと言われていましたが10年持っています。意外と持つものですね!」と言われましたが、
ホント最初の延長ブリッジの方がかなり良い条件でしたが、折れてしまった。
パフォレーション+分割抜歯、移植した歯という条件の悪いケースで10年経過している。。。
たぶん、私がそんなに持たないかも!?と言った事でかばって咬むようにしているのが
今の状況を作っていると思いますが、ホント術者がどんなに頑張っても咬む力(歯ぎしり含め)で歯は必ず悪くなってきてしまいます。
こういうケースを見ると、患者さんの協力なしで歯を長く持たせることは難しいと感じます。
今回のケースは詰め物のやり替えだけ行えば、またしばらく使うことは可能でしょうd(^。^)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
根尖孔外感染で外科的歯内療法が必要と思われた1ケース
- 2026年4月17日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
レントゲン
根尖病変が見られ、根尖には吸収とセメント質の添加のような所見があり、
長い間根尖病変があったように思えます。
このように根尖の形が変わっていると、根尖孔外感染を疑うことをします。
本来根尖病変は歯の中の細菌感染で起こっていることが殆どですが、稀に歯の外にも細菌がコロニーを作り歯の外も外科的に掃除しないと治らないことがあります。
ただ、個人的にはそのような所見があってもまずは根管治療からスタートすることが殆どで
根管治療で治らない場合に外科処置に踏み切ります。
この辺りは歯内療法専門医でもマチマチで、外科介入で早期に決着を付ける先生もいます。
このぐらいの長さのメタルコアに関しては、難なく外せるのでコア除去のリスクは高くはありません。
長目に時間をもらい2本を1回法で治療
根尖は吸収があり根尖が大きく開いていたのでMTAセメントを使用
ここから仮歯で経過観察
術後1年
レントゲンでは骨は出来てきてくれています。
この状態であれば外科的歯内療法せずにもう少し待ってみましょうと提案
術後2年
腫れなどもなく、骨も出来てきているので仮歯から本歯に入れ替えることに
術後
ここまで骨が出来ればもう大丈夫でしょう!
根尖の形は病変のなかった右側に比べると左右差はありますが、
問題はありません。
個人的に根管治療の質にはある程度自信がありますが、正直手ごたえがあっても
治らないケースもありますし、今回のように外科的歯内療法とセットになるかも!?と術前時に思うケースでも外科処置なしに治ってしまうこともあります。
ホント目に見えない細菌を相手にしているので、術者の手ごたえというのは術者の満足感でしかないところが根管治療の悲しい所です。
先日の審美治療のように術後すぐに患者さんに感謝される
分野でないので、根管治療は歯科治療の中でも難易度が高い分野なのですが患者さんからは評価されにくい治療なんです。。。
中には歯の保存を喜んでくれる患者さんもおられるのでそれはそれでモチベーションの維持にもなります(^。^)
なるべくなら外科処置なしに治したいとは思います!
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
破折歯の残し方
- 2026年4月14日 09:00
- 歯内療法日記
50代以降に増えてくる歯根破折
歯根破折は歯ぎしりが見られる方の奥歯によく見られます。
患者さんで見える前歯のクラックを心配している人がありますが、
前歯のエナメル質のクラックは50歳越えれば殆どの方にみられますし、
前歯は抜歯になるような垂直性破折は滅多に起こりません。
また破折は神経ある歯に比べて神経を取った歯に多く見られます。
つまり人生後半の起こってしまう破折を起こさないようにするには神経を取らないがポイントになります。
ただ50歳以上の方は過去の歯科治療で神経を取ってある歯が多くあります。
*昔は簡単に神経を取る治療が行われていたので仕方がない面があります。
患者さんは50代女性
歯茎の下に虫歯があるということで治療を行いクラウンを入れた。
普通にしていれば痛くはないが歯茎が腫れてきた。また咬んだ際に痛みがある。
先生には次に腫れたら抜歯と言われている。
レントゲン
近心根が折れているような所見があり、根尖にはファイル(金属ヤスリ)破折が2本見られます。
患者さんには、折れており保存治療は難しいこと
保存を行おうとすれば、「接着修復」←私はやっていない(正確に言うと才能なく辞めた)
私が出来るのはヘミセクション(分割抜歯)ぐらい・・・
患者さんにOKをもらい
まずは根管治療を行い
折れた歯の分割抜歯
一般的にはブリッジにするケースですが、個人的には1本で支え使える所まで使ってもらいます。
仮歯で経過を見て、問題無さそうなので
硬質レジンでクラウンを作ります。
レジンでクラウン作る理由は柔らかいから、ここにジルコニアなどの固い物をでクラウンを作ると
根の方に負担がかかり、すぐにダメになった経験があるので、わざとクラウンは弱目の材料を使い
クラウンをすり減らし、根の方への負担を軽減させます。
ホント歯根破折は人生の後半の方になってくると避けては通れない問題になってきますね・・・
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
プロテーパーゴールド
- 2026年4月 7日 09:00
- 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
セミナーで使用して現在も私も使用している「プロテーパーゴールド」の動画
とうとう終売になるそうです。
先日行った中部歯内療法学会でデンツプライの山田さんが
「先生に使ってもらっているプロテーパーゴールドとうとう終売です」と聞かされました。
次のプロテーパーアルティメットに移行していくようです。
色々な講演会で聞くのはこのアルティメットは各ファイルの役割にあった金属(熱処理)をしおり理想的なファイルのようです。
が、
昔、一度メーカーの人に貰って使っていたのですが、
ProTaper Ultimate(プロテーパー アルティメット)を使ってみた - EE DENTAL_Blog
個人的にはこれ良い!昔の物を捨てて総替え!
とはならず、EEデンタルに沢山在庫のあるプロテーパーゴールドでいいや!という感じでした。
後、アルティメットはコストが少し高い!
メーカーの人が言うには国内在庫で終わりとのことでしたので私のセミナー以降、
ゴールド使っているユーザー先生おられましたら、デンツプライに問い合わせてみてください。
因みに、最後と言うことで私はS1、S2、F1は爆買いしておきました(笑)
まぁ、ニッケルチタンなんて今どこのメーカー使ってもそんなに変わり映えしないのでジェネリックファイルでもいいと思います。
(ジェネリックファイルは1/3~1/4ぐらいのコストで買えるので使い捨てでもいいと思います)
個人的にはジェネリックファイルは中国のよく分からない所が作っているのでファイルが折れて精神的に来るのが嫌なので、高くても信頼のブランド使っています(笑)
材料は日進月歩でよい改良が加えられるので、お気に入りでも次第に無くなっていきますね。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
根管治療だけでは治らないセメント質剥離
- 2026年4月 3日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは20代女性 同級生の歯科医院の衛生士さん
小学校の頃に転んで前歯を折ってしまい根管治療をした歯
1週間前に腫れ、その後歯茎から膿が出てきている(フィステルあり)
レントゲン
根尖から側面にかけて透過像があり、患者さんには折れている可能性、側枝の可能性もあり外科的歯内療法が必要になるかもしれないが、まずは残す方向で根管治療を行いましょうと説明
(根尖寄りのガッタパーチャーが細く、きちんと根尖閉鎖が出来ていない可能性もあり)
また左上2の側切歯も気になる透過像があるものの、電気歯髄診断では多少反応がある為矯正治療中の歯根膜の肥厚と判断し、側切歯は様子をみることにしました。
治療は1回法で
根尖の汚れを掃除してMTAプラスで根管充填
やはり根尖はきちんとシール出来ておりませんでした。
ここから一旦フィステルは無くなったのですが、
再びフィステルが出来てしまい外科的歯内療法を行うことになりました。
レントゲン
透過像に変化はありません。
個人的な判断の1つとしては、多少の痛みは様子をみてもらう明確な腫れやフィステルは感染源が取れていないという証明なので外科処置に移行と判断しています。
正直、根管治療にはかなり手ごたえあったんですけどね。。。
外科的歯内療法
根の側面に破折線は無く、側枝も無い。
セメント質のようなものが病変内に見られ、たぶん今回の病変はセメント質剥離が原因のように思われます。
術後6ヵ月
フィステルも治まり、痛み、違和感もないそう。
病変もだいぶ小さくなってきており、経過観察を行えば問題無いと思います。
極たまにあるセメント質剥離、自分の組織ながら何故感染源になるか不思議な病気です(?。?)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
レントゲンで丸く黒く見えるもの
- 2026年4月 2日 09:00
- 歯内療法日記
いつもブログでレントゲンの図で赤丸書いている丸く黒く見える部分ですが、
患者さんに骨無くなってどんな状態!?と聞かれたのですが、
先日抜歯した歯にこの部分がくっ付いてきてくれたので
骨が無くなり、こんな肉団子のような状況になっています。
専門的に言えば、「不良肉芽」というものです。
患者さんに分かりやすく伝える為に、レントゲンで膿と表現しますが、
炎症の急性期にはこの部分に膿が貯まっていることもありますが、慢性期にはこのような肉団子状態になっています。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
治療から16年後に出来た大きな虫歯
- 2026年3月31日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
この歯は2009年に私が根管治療させてもらった歯だったのですが、
2025年来院時に1カ月前から違和感を感じるとのことでレントゲンを撮らせてもらうと
クラウンの遠心面に大きな虫歯があり、そこから細菌感染したのかうっすら根尖には根尖病変がみられました。
黄色丸が虫歯
一般的に言えば抜歯になる歯でしたが、違和感程度で動揺もないことより
患者さんに使えるまで使う感じで残す治療をするか!?と提案
治療1回目で虫歯を除去し隔壁を作り根管治療を行いました。
治療2回目には違和感も無くなり、根管充填+レジンコア+仮歯
術後半年後のレントゲンで問題無いのを確認して、ゴールドクラウンを入れさせてもらいました。
術後1年で綺麗に治っているので問題無いと思います。
奥歯はどうしても歯ブラシが届きにくく、また咬む力で問題も起こりやすいので注意してください。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
Home> 歯内療法日記アーカイブ
- 購読
- Powerd By