Home> 歯内療法日記アーカイブ
歯内療法日記の最近のブログ記事
MTA根管充填に関して
- 2026年1月 7日 09:00
- 歯内療法日記
たまに患者さんに根管充填後に
「ネットでは根管充填材にMTAセメントを押している歯科医院もあるのに、何故私では使わなかったのか!?」
と聞かれることがありますが、正直このMTAって凄く良い材料だとは思いますが、全てのケースで使う必要はないと考えます。
特に私は初回根管治療(抜髄、ネクローシスパルプなど)では殆ど使いません。
理由は、
①MTAを入れやすくするためには結構歯(根管)を削ります。⇒将来、歯根破折のリスクが上がる
②MTAはきちんと硬化すると除去が難しく、再根管治療より外科的歯内療法になることが多いです。
⇒つまり2回出来るはずの根管治療券を1回分捨て外科に移行します、外科的歯内療法が失敗すれば次は抜歯になります。
患者さんが勘違いしているのは、根管内にMTAセメントを入れれば大きく成功率が上がる訳ではありません。
毎回書きますが、歯科治療において材料に差というのもは極々僅かです、成功の最も大きな因子は歯科医師の知識を技術です。
歯内療法専門医の抜髄の成功率は古今東西おおよそ90%、MTAを使って成功率が上がった所で1~2%上がれば良い方だと私は思います。
NTAセメントを使わずガッタパーチャーを使用して失敗に終わった場合でも、再根管治療をすれば80%前後は治ります。
つまり、100本治療した場合
MTA根管充填をした場合10本が失敗し外科的歯内療法へ、
ガッタパーチャーを使った場合は10本が失敗し、再根管治療で80%が治るので2本が外科的歯内療法へ
歯を長く残したいならどちらを選択しますか!?
また、歯内療法専門医の立場的にもショッキングなデーターなのですが、
40年前の顕微鏡、ニッケルチタン、超音波、MTAセメントが無かった時代
最先端の機器がある現代の根管治療
実は、成功率は大きく変わっていません。
抜髄90% 感染根管(再治療)70~80%
つまりこれらの現代エンド(顕微鏡、MTA)の神器を使わなくても細菌感染に対する原理原則(隔壁・ラバーダム・仮蓋)を守れば成功率は比較的高いと言えます。
私が患者なら一番の希望は「歯を長持ちさせたい」これに尽きます。
じゃあ、何でネットでは根管充填材にMTAセメントが良いと触れられているのか!?
私が推測するに保険医療機関で自費の根管治療を行う為には便宜上、治療のどこかで自費材料の使用が必修です。
10年前のブログですが:自費治療で行う根管治療 - 自費治療専門・歯内療法専門医 EEデンタル
保険医療機関では原則、保険治療で出来ることは保険で対応が義務だと昔は教えられました。
*プラスチックで治せるところをセラミックにすれば自費治療と同じです。
ただ、今の保険治療費は格安すぎて、自費である程度費用を頂かないと時間をかけて治療出来ません。
1回300円の治療費でラバーダム(原価80円)&顕微鏡(300~800万)&ニッケルチタン(8000円)使用はできません。
MTAセメントを用いてもそれほど成功率が上がる訳ではありませんが、きちんと治療するには歯科医師の時間を買ってもらう必要があります。
その為にMTA根管充填という名目で時間を確保さえてもらうように思えます。
追記:ちょうどネットニュースにも
「銀歯治療するほど赤字」 貴金属高騰で歯医者ピンチ 1本あたり3000円自腹(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
というニュースがでてきていましたが、保険診療はホントカツカツの状態だと思います。
自費治療で治療を受ければ保険の根管治療より良いとも言えませんが・・・
これでいいのか?自費根管治療 - EE DENTAL_Blog
先日も大学病院からのセカンドオピニオンで来院された患者さん
某インプラント歯科で「保険治療の根管治療はダメ!信用できない、バイオセラミック(MTAなど)で根管治療しなおさないといけない(自費治療)」と言われ根管治療をしたようなのですが・・・
レントゲンを見ると、根尖寄りのガッタパーチャーは以前の物が残ったままだし、殆ど意味のない中間部にMTAが少し入っており除去不可能ぐらい長いファイバーポストが入っている。
大学病院の先生も外科的歯内療法ぐらいしか残す治療がないということでした。
たぶんそのレントゲンを歯科医師が見れば、「えぇ~、このクオリティーで自費!?」(心の声)
バイオセラミックじゃないといけないという割にガッタパーチャーも取れていないし、何の為に再根管治療したの!?
根管治療は2回しかできないので、私は保険治療だろうが自費治療だろうが根尖病変さえなければ再治療はあまり勧めません。
ネジ屋さん金儲け考え過ぎだわ。。。
というケースがありました。
因みに、私もファイバーコアが長過ぎて除去は困難を極める為、大学の先生と同じように「外科的歯内療法が良い」と判断しました。
バイオセラミック(MTA)、ファイバーコア、良いとされる材料使ってもこんなものです。
先に書いたように歯科医師の知識と腕の方が成功に与えるインパクトは大きいです。
患者さんからしたら歯科医院のホームぺージなので正しい情報だととらえられますが、これはEEデンタルのサイト含めホームページは集患ツールなのですから、真偽はかなり専門的な情報を洗わないと真実は分かりません。
年に1~2名ぐらいの患者さんに質問される「MTA根管充填」
あまり材料に期待しない方がいいですよ(笑)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
珍しい第2大臼歯の分割抜歯
- 2025年12月24日 09:00
- 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
残すところEEデンタルの診療も26日金曜までとなりました。
お休みは12月27日~1月5日までとなり、1月6日から通常診療となります。
今回は殆どやらない、出来ない第2大臼歯のトライセクション
第一・二大臼歯は3本の根に分かれており、1本の根が折れてもその折れた歯だけ抜く方法もあります。
ただ、第一大臼歯は3本が分かれているので分割しやすいのですが、第二大臼歯は三根が癒合(くっ付いて)しており分割が出来ない歯が多いです。
今回の患者さんは50代女性
全顎検査をさせて頂いた際に第2大臼歯の近心頬側根に病変が見られました。
根管治療をスタートさせると、病変のある近心頬側根にクラックがあり
ちょっとこれは保存不可能・・・
患者さんはオープンバイトの為、奥歯2本しか咬んでいなようなかみ合わせなので
それが原因になっているような感じがします。
ただ2本しか咬んでいないのでこの歯を抜くと凄く咬みにくくなる予感
抜いたら抜いたで次はインプラントしか方法はありません。。。
幸いCTで見るとこの第二大臼歯は根が開いており癒合していないので、
患者さんにトライセクション(分割抜歯)を提案
1回法で根管治療+分割抜歯
この後仮歯を入れ経過観察
たまに仮歯はとれてきましたが、1年2ヵ月経過し
問題無く使用出来ており、骨もしっかりできているので本歯を入れることに
ゴールドクラウンを入れさせてもらいました。
今の私は分割面をいかに滑沢に仕上げるか(抜歯のカット面含め)、またこの分割ラインにはマージンは付けていません。
側面(写真の設定を間違え見にくくてすみません^^;)
抜歯した部分は基本歯肉にくっ付けます。
*このダミー部分の下は磨かなくても殆ど問題になりません。
クラウン内面 分割した部分はメタル(金合金)です。
レントゲン
ゴールドクラウンSet
強く当てないように狙って咬合紙1枚抜ける感じで作りました。
基本的に抜歯はあまりしないのですが、こういうケースを年に5~6件ぐらい行うので
繊細に行う抜歯の練習はしないとな・・・と思います(笑)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
根管治療 太く削れば本当に治るのか!?
- 2025年12月20日 09:00
- 歯内療法日記
ある患者さんの左右第2大臼歯
左は根管治療途中で転院してきた際のレントゲン
右は天然歯:黒い線状の部分が神経
治療中の歯は天然歯の黒い線に比べが7~8倍ぐらい(黄色線)に太く削ってあります。。。
(治療をさせてもらうと削り過ぎていてパフォレーションもありました)
根管治療は歯を中を削って細菌を除去する治療ですが、ここまで削らないと治らないのでしょうか!?
と言うか、ここまで削っても治らないので転院されてきたのですが・・・
私も大学の頃、歯内療法科の先生にひたすら「削れ!削れ!」と教えられましたが、
今や根管治療のトレンドはあまり削らない根管治療にシフトしています。
(歯の中を削ることによる歯の弱体化・歯根破折リスクが上がっていまいます)
逆に言えば、ここまで削らないと細菌除去が出来ず治らないと思っている先生は必ずラバーダムして根管治療をしているんでしょうか!?
細菌を除去する為に削るのであれば、当然今より細菌が入らない状況下で治療をしないと患者さんの歯を削っているという整合性が取れません。
私が思う細菌の排除は極々基本の根管治療で、①虫歯除去→②隔壁→③ラバーダム→④切削(穿通・拡大)→⑤消毒→⑥根管充填or仮蓋
ただ、最近読んだ本では日本以外の殆どの国でも根管治療はラバーダムしない方が主流であり、ラバーダムを9割以上する先生は専門医ぐらいな感じです。
また今、日本のラバーダムしないというのは費用的な問題もかなり大きく、
アメリカの専門医の治療費は45万ぐらい(EEデンタルは17万+Tax)、日本の保険根管治療は1万円(窓口負担3000円)ぐらい
ですので、はっきり言って今の日本の状況では理想的な歯科医療(根管治療)と現実の歯科医療(根管治療)には差は出てしまって当然かと思います。
*正直このコストで治療している保険医の先生は現代の赤ひげ先生かと思います。
先日のニュースでも診療報酬本体3%引き上げとありましたが、昔から言われた「物価の優等生の卵」の価格が2倍になっているのに医療費は3%って・・・
財源がないのは分かりますが、病院の7割が赤字の現状でどうやって国民保険を維持さえていくのか!?
昨日治療させてもらった患者さん
咬合性外傷から歯髄炎になったと思われるケース
アマルガムを取ってその穴(3mm)から根管治療
術直後(レジン充填)
治療後レントゲンのガッタパーチャーを見て患者さんが
「先生はホント削らないね、普通はもっと回数かけてゴリゴリやって根管太くするんでしょ!?」
とかなり歯科関係者!?と思うぐらい詳しいことを質問されましたが、
実は上のレントゲンでも、今の最新の削らない治療よりは削っています(笑)
私は今の削らない根管治療はちょっと否定的で、抜髄であればテーパーを4~6度程度の形成を推奨されるのですが、それって根尖寄りまで洗浄液届くの!?と懐疑的です。
私は最低限プロテーパーゴールドのF1(テーパー約7度)を何往復もさせるのでテーパーは8度ぐらい、根尖は#25~#30に仕上げています。
ですから、細かく言えば最新コンセプトの削らない根管治療とは違います。。。(最新が最良とは限りませんからね)
保険治療が悪いということはありませんが、日本の場合は歯科治療費が安過ぎるのでホント仕方がない面は多々ありますし、患者さんからしたら安いことは良いことともとらえられますが、安い分あまり手間などをかけられない厳しい現実はあります。
本当に歯を残したい患者さんはこの事実を知っておいてください。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
矯正をした際に神経が死んでしまった
- 2025年12月17日 09:00
- 歯内療法日記
矯正治療のリスクのうちの1つ、神経の壊死
これはどうしても起こってしまう偶発症の1つです。
患者さんは50代男性
矯正治療をした際に神経がしんでしまい、根管治療をしたが歯茎からの膿が止らない。
何とか残せないか!?とのこと
レントゲン
かなり大きな根尖病変が見られます。
また以前の根管治療で相当根管を削ったようでこの状態だと最後の処置として外科的歯内療法
で保存治療を行うか!?
根尖病変は左上1にもかかっていますが、電気歯髄診査では左上1は生活反応があり神経は問題無いと考えました。
ただ、患者さんには左上2の治療を行い治らない場合は再診断をして左上1の治療も行う必要があるかもしれないと説明
外科的歯内療法
かなり大きな病変で真っ黒な黒い部分は唇側から口蓋側までトンネル状に骨が全くありませんでした。
矯正治療で神経が死んでもかなり放置しないとここまで大きく骨が溶けるなど考えられないのですが・・・
ただ側切歯は根尖病変ができると大きく骨が無くなるケースも多いので不思議ではない。
落ち着いた為か、外科後患者さんの来院がなく予後が分かりませんでしたが、
先日別件で来院されたのでレントゲンを撮りました。
腫れや症状などは一切ないそうです。
骨は出来てきてくれていますが、スルー&スルー部分の所の骨はまだ完全には骨は出来ていませんでした。
これは不完全治癒で成功に入れてもいいと思いますが、ここの骨が治るには更に時間が必要となります。
側切歯は予後の悪い歯になるので、もし歯を保存したければ早目に歯内療法専門医に相談した方がいいと思います。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
治療はまず診断力 その後技術力
- 2025年12月16日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代男性
右の頬から耳にかけて痛むことがあり歯科医院を受診した所
歯科が原因ではないので、耳鼻科を受診するように言われ耳鼻科に行き
ファイバーで副鼻腔を観察するも炎症症状はなく、その後精査でCTを撮るも問題無い
耳鼻科の先生は右上6の歯が原因になっているのでは!?と紹介状を書いて頂きEEデンタルへ
過去に腫れたりしたことはないし、右の鼻がだけが詰まるなどの鼻の症状もない。
レントゲンを撮ると
はっきり根尖病変写っているんですけど・・・
副鼻腔に問題無いとなると、まずこの歯の治療を行い症状の改善があるかみた方が良さそうです。
過去に抜髄をしているようですが、4根管中1根(口蓋根)しか治療していない感じ
治療は2回で仕上げました。
病変の原因と思われる、MB,MB2もガッタパーチャー使用
そこから、1年後
病変は殆ど無くなってきています
(他の歯科医院で治療をした際に仮歯を外したそうなんですが、縁下ににセメントが・・・)
ただ、9月から違和感というか痛みがでてきているそうで、温かい物冷たいもので痛みが出るそう。
先生も患者さんもこの歯を疑っているようなんですが・・・
基本的に冷・温痛が出るのであればそれは神経のある歯を疑うべき、つまりこの歯は神経を取っており
温度センサーを取っているのでまずは他の歯を疑うべきとお話させて頂きました。
歯科治療というのは診断あっての処置になります。
原因でない歯の治療を何十回行っても症状は落ち着いてくることはありません。
大切なのはまずは診断を正確にすることだと思います。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
大きな根尖病変 根管治療では治らず外科的歯内療法
- 2025年12月10日 09:00
- 歯内療法日記
の予後報告
患者さんは40代女性 富山県からわざわざ来院頂きました。
(通院が車で5時間って凄い!)
主訴の歯は左上6 2019年に矯正治療を行う際に根管治療を行った。
その後2022年ぐらいから頬を押すと違和感が出てきた後、一度腫れてきた為切開を行っている。
クリーニングには定期的に通っていたが、先生には膿(病変)が大きので抜歯しかないと言われた。
レントゲン
レントゲンに収まらないぐらい大きな根尖病変があります。(開業以来トップ5に入るぐらい大きな病変)
歯肉を見ると頬側にフィステル(膿の出口)があります。
検診で定期的に歯科医院に行っていたのにも関わらずここまで大きな根尖病変を見逃されていると・・・
とりあえず患者さんには歯を残す方向で治療をしましょうと説明し
①通常の根管治療を行う
②それでダメなら外科的歯内療法
の2段構えで行くと説明させてもらいました。
治療1回目 隔壁を行い人工物を除去まで行いました。
口蓋根は過去の治療でかなり削られておりパフォレーションギリギリでした。
穿通したものの根管内からは排膿は見られませんでした。
治療2・3回目
歯肉にあったフィステルは無くなったのですが、頬を押すと感じる違和感は消えず。
根管内も綺麗だし、根管内でやることないので根管充填材を詰めて様子を見ることに
治療4回目 根管充填+レジンコア+仮歯まで
根尖病変の輪郭部分にも骨のような所見が出てきており待てば治るパターンか!?
ここから経過観察を行いました。
1年近く経過良好だったのですが、1年1ヵ月経過した所で腫れてきてしまいました。。。
患者さんに説明を行い、外科的歯内療法を行う必要があるがCTで見ても原因の根が分からないので
もう少し待機診断をさせてもらい原因の根の断定をしてから外科介入すると説明
とりあえず抗生剤で今回は散らしました。
また腫れを感じるとのことで来院して頂いた時のレントゲン
レントゲンでは術前に比べ骨は出来てきている所見アリ
原因の根はMB根だと分かってきたので、ここで外科的歯内療法を行いました。
MB根をカットして逆根管充填
先日来院して頂くと
病変はかなり小さくなり、病変があった部分の副鼻腔の所見も戻ってきてくれています。
とりあえず、もう半年待って経過観察しましょうと説明させてもらいました。
大きな根尖病変ケース
抜いて治すことが手っ取り早いんで一般的ですが、今回のように残す治療も手間と時間をかければ可能ですよ!ということを言いたいです(>。<)
ホント遠方からの通院ありがとうございます。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
なかなか治らなかった根尖病変 最後は外科的歯内療法
- 2025年12月 5日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは60代女性
過去に右下7の根管治療からの非歯原性歯痛で治療をさせてもらった患者さん
左上の歯茎から膿が出てくるそう。
レントゲン
5本連結のブリッジの1本の歯に根尖病変が見られます。
連結歯が多くなるブリッジは1本に問題が起こると全て外してやり直しとなるのが嫌な所
患者さんにとりあえずブリッジを切断して1本だけクラウンを外して治療しましょうと提案
治療は2回で
各根根尖は石灰化していた為、開けられる所まで根管治療を行いました。
経過観察
膿もでなくなり、症状は全くないのですが病変にあまり改善傾向はない。
非歯原性歯痛の経験がある患者さんなので、できるだけ外科はしたくないとのこと
基本的に患者さんが嫌なら症状が出たりして悪化を感じるようになったら外科的歯内療法を行いましょうと説明しクラウンを1本だけ入れさせてもらいました。
そんなこんなで、症状もなく経過していたのですが、
2024年9月に2週間前に体調を崩してから腫れてきたとのこと
前に比べ少しン病変は大きくなっているような感じの為
外科的歯内療法を行うことになりました。
MB、DB根の2本の根の処置を行いました。
この前1年予後で来院してもらいました。
患者さん的には少し腫れぼったい感じはあるとのこと、ただレントゲン所見では骨は出来てきてくれており根尖病変は小さくなってきているように見えます。
とりあえず悪化はしていない為、このまま様子見となりました。
基本的に私はファーストチョイスで外科的歯内療法を選択することは稀ですが、
根管治療を行っても治らないような場合には外科的歯内療法を選択します。
また介入の時期もある程度は患者さん都合に合わせますが、膿が出たり腫れたりする場合は外科を勧めます。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
外部吸収
- 2025年12月 4日 09:00
- 歯内療法日記
どうする根の内部・外部吸収!? - EE DENTAL_Blog
大きな吸収があった歯
患者さんが別件で来院されたので、ついでにレントゲンを撮らせてもらいました。
丁度、術後6年経過した所になります。
つい最近も歯根吸収の患者さんが2名おられましたが、意外と歯根吸収って探すと起こっているものですね。。。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
穿通なしでも治る時は治る根管治療
- 2025年11月28日 09:00
- 歯内療法日記
すみません今日もスタッフが一人の為、電話対応できない可能性がありますので
留守番電話の方にメッセージ入れて頂ければ、手が空き次第こちらからお電話させて頂きます。
患者さんは40代女性
かかりつけの歯科医院でCTを撮った所右上6に嚢胞があると言われた。
症状はない
術前レントゲン
この歯は8歳の時に抜髄したようですが、殆ど根管治療が出来ていない。。。
近心頬側根に根尖病変が見られ、上顎洞底線も上に持ち上げられています。
また口蓋根の根尖には歯根吸収も見られます。
8歳と言えばかなり歯髄腔も大きいし、歯髄が石灰化して閉じていることはまずないのですが・・・
保険治療の問題点って、歯科医師が頑張ればいいというだけで「質」というのは全く問われない点
上手な先生と○手な先生の治療の差は雲泥にあるのに治療費は同じ・・・
治療をスタートさせてもらったのですが・・・
病変のあるMB根は途中で石灰化しており、オリジナルと思われる部分だけ探し徹底的な根管洗浄
治療回数2回
口蓋根は吸収で根尖が大きく開いていたので、この部分のみMTAを使用
歯内療法専門医といえば、根管探して根尖まで根管充填するんじゃないか!?と思われている先生、患者さんいますけど、人工的に根尖まで道作って治療してもそれはパフォレーションであり全く意味ありません。
本来のオリジナルの根管を治療しないと治癒はありません。
患者さんには根の先が石灰化しており根の先まで道が無かったこと、これで6割は治るが治らない場合は外科的歯内療法を行う必要があると説明させてもらいました。
仮歯まで入れ経過観察
半年後
症状はなく根尖病変も小さくなってきていますので、この後セラミッククラウンを入れさせて頂きました。
治療から1年3ヵ月
根尖病変も無くなり上顎洞底線も元の位置に戻ってくれています。
患者さん的にはこの黒い線を気にされていましたが、個人的にはこの線は気にしなくていいと思います。
たぶん、この後2~3年後ぐらいにレントゲンを撮るとこの線が他の歯根膜と同じぐらいの線になる可能性はありますが、このまま経過するものもあります。
今回のケース根尖まで穿通出来ませんでしたが上手く治ってくれたケースになります。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
治せない歯科医師と治せる歯科医師
- 2025年11月19日 09:00
- 歯内療法日記
歯科治療の中でもトラブルの多い根管治療(神経の治療)
口の中は体の中でも2番目に汚い(細菌の多い)臓器なので治療はなるべく、
綺麗な環境下で行った方がいいのですが、そこにはどうしてもコストの問題が発生してしまい
理想的な医療というのが難しいのが今の保険診療になってきてしまっています。
先日のブログで国が専門医制度を作っていると書きましたが、
はっきり言ってしまえば、そんな専門医制度より保険制度特に歯科点数先に何とかしてよ!と思ってしまいます。
戦後から価格の上がらない代表「卵」と「歯科治療費」と言われてきましたが、ここ最近「卵」も「米」も値上がりしてしまっていますが、歯科治療は保険制度が出来てからどの程度値上がりしたのでしょうか!?
先日も海外の患者さんと話す機会があり、治療費聞くとコロナ明けぐらいからどの国も治療費が上がっていますし、材料費も2倍近くになってきているものもあります。
近くの飲食店で漁師のおじさんが、娘がヨーロッパにいるんだが歯科治療の為にわざわざ日本に帰ってくるとも話していました。
EEデンタルも今年海外の患者さんが多いので、関係しているかも・・・
海外の患者さんの治療と日本の治療費 - EE DENTAL_Blog
個人的に保険診療をやっていないんですが、ちょっと今の治療費は異常に安過ぎだと思いますね。
今回の患者さんは50代女性
2022年4月に銀歯が外れ歯科医院で銀歯を入れるが痛みが出てしまい神経を取ることに
その後、根管治療を11回繰り返すも痛みが取れず、歯ではないと先生に言われ耳鼻科に行くように言われ、耳鼻科でファイバー、CTで検査も副鼻腔は問題無しとのこと
その後、歯科に戻り今度は歯科口腔外科へ「顎骨骨髄炎」と診断を受け抜歯をする必要ありと言われた。
この歯は5年前から痛いと訴えていたが、問題無いと言われていた歯である。
「抜歯をせずに残せないか!?」という主訴
レントゲン
レントゲン所見的に炎症ある!?という感じ
後日CTも撮りましたが、根尖病変のような所見がうっすらMB根にありました。
と言うかそもそも抜髄スタートで、病変もないのに顎骨炎の診断!?
個人的には根管治療の不備による「非歯原性歯痛」を疑うケース。。。
患者さんには一度歯を残す治療をしてみましょうと提案
今週も1年近く根管治療をしているが痛みが取れない患者さんの治療を行いましたが、今回のレントゲンと同じ
「再治療しているなら、まずガッタパーチャー取りなさいよ・・・」
と思います。
この状態で「貼薬」なんて100回やっても汚いものが残っている限り薬の効果は。。。
ただ、あまり保険診療を攻めれない部分はあります。
やり直しの治療で殆ど費用もらえませんし、貼薬だって1回の治療費400円程度なので出来ることはかなり限られます。
人の体治すのに400円ってどういう時間単価なんだか。。。
ここからはEEデンタルでやった経過
先に結論を書くと残せれはしたのですが、クラウンが入るまでに2年10ヵ月(経過観察期間含む)
1回目の治療で根管内を空にして徹底的に洗浄(消毒)
患者さんには痛みは痛みが続いていた期間ぐらい続く可能性があること、
ただし、治ってくる場合は痛みの大きさや種類が変わり、痛みの時間と頻度が減ってくるので
そういった状態になるかどうかまずは4~6ヵ月様子をみてもらうと説明
治療2回目
前回治療した日は痛みがあり、その後数秒続く痛みが10日ぐらいあった。
昨日は痛い感じと歯が浮いた感じもあった。
治療スタートから2ヵ月
1ヵ月で17日痛い日があったが長くは続かない
痛みは1分以内で収まるが歯の奥の方に鈍痛がある。
治療スタートから3ヵ月
前より痛い日は減ってきている。
1ヵ月で7日痛い日があった。
日によっては違和感を感じる。
治療スタートから4ヵ月
痛みの強い日が続いている、雨の日から痛みが出てきて3日続いている。
調子はよくない。昔のような痛みに戻ってきている。
レントゲン
DB、Pの根尖から出血あり ⇒ 違和感の原因の根だと考えられるがここの根に病変はない。
治療スタートから6ヵ月
奥の方の弱い痛みが10日あった。お肉をこの歯で食べてしまった際にグギッと痛かった。
根管内は綺麗であり、問題所見はない。
治療スタートから7ヵ月
先月より痛い日は少なくなったが、軽い痛みが数日あった。
鈍痛が出たが痛み止めを飲むほどではない。
根管内も綺麗ですし、やることないので根管充填を行いレジンコアまで
経験則で根管充填するとまた痛みがぶり返すことがあるので、根充後の痛みは日にち薬で収まのを待つと説明。
術後1年
1ヵ月に7~8回 一過性の痛みが出る、持続はしない。
痛みがない日も10日ぐらい続く時もある。
⇒レントゲン所見も悪くない。あまり気になるようならペインに紹介状を書くが、この程度の痛みなら様子を見た方がいいと思う。
術後2年
時々1~2秒の痛みが夜にあるが、前よりは良くなっているのが実感できる。
4月、6月は全く痛みがなかった。8月も1回だけ
最近は左上より右上の方に痛みを感じる。
患者さんには2年診させてもらい、痛みはだいぶ減ってはいるがゼロにはならないと思う。
痛みに関しては患者さん個々の感受性の問題もあり、ゼロを目指すならペインクリニック
この程度の痛みであれば共存を選ぶならかみ合わせを低くした本歯を入れる。
という選択
患者さんにOKをもらいセラミッククラウンを今月入れさせてもらいました。
今回のケース、結果論的に言えば
患者さんの痛みに対する感受性が高い ⇒ 歯科医師の診断の誤り&不適切な根管治療 と悪い方向に転がってしまったケースだと思います。
はっきり言えば痛みに対する感受性が高い患者さんに関しては治療が非常に難しいですし、難治化することも多々あります。
痛みは咬合(歯ぎしり)から来たりすることもありますが、根管治療により痛みが大きくなるような場合は不適切な根管治療による細菌感染を疑います。
EEデンタルの場合ですが、大臼歯であれば約2~3回で治療が終わることが8割以上です。
今回のケース電話診察まで含めると17回 治療期間2年10ヵ月
正直、自費治療でやっていても赤字です。ただ誰かが治療しないと患者さんの痛みは永遠に続きます。
個人的には、根管治療で自分で手に負えないと思えば歯科医師も歯内療法専門医などに紹介すべきかと思いますね。
患者さんは担当の先生が治せるものだと思い、半年も1年も歯科医院に通ってくれるのですから無理なケースの見極めは非常に重要かと思います。
今回のケース結果的に残せてよかったです。
(正確に言うとたまたま残せたという感じです)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
Home> 歯内療法日記アーカイブ
- 購読
- Powerd By