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歯内療法日記の最近のブログ記事
穿通が出来ないという主訴
- 2025年9月17日 09:00
- 歯内療法日記
同級生の小児歯科医の紹介患者さん
患者さんは10代男性
検診時に歯の色が変わっており、検査の結果神経が死んでいるということで根管治療をスタートしたが、根の先まで穿通が出来ないとのことで紹介を受けました。
先生によると
2018年 根未完成歯の時に中心結節が折れ冷温水痛が出たので生活歯髄切断を行う
経過良好で来ていたが、
2024年歯冠の変色が見られ感染根管処置を行なうも、根尖までファイルが行かないが根管内からは浸出液が認められる。
難易度が高いと判断した為、専門医での治療を勧める とのこと
レントゲン
根管中央から下がたぶん生活歯髄切断後に出来た部分だと推測されます。
患者さんに治療の説明を行い、1回法で治療を行うことにしました。
歯の中からは石灰化物(石みたいなもの)がコロコロ出てきましたが、穿通は無かった為
徹底的に洗い、開けれた所までをMTA+で根管充填、その後レジンコア+レジン充填
レジン充填後
術後半年、と術後1年で来院してもらい経過を見ましたが、
これであれば外科的歯内療法しなくても済みそうです。
難易度が高いと判断し専門医を紹介してくれるかかりつけの先生は患者さんからしても安心できますね!
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原因不明の歯根吸収 2年予後
- 2025年9月 5日 09:00
- 歯内療法日記
以前ブログで書かせてもらった患者さん
口蓋根中央部の外部吸収1年2ヵ月予後 - EE DENTAL_Blog
口蓋根の中央辺りに大きな歯根吸収があったケース
先日2年予後のレントゲンを撮らせてもらいました。
抜いた部分の骨も綺麗に治ってくれており、残した神経も問題なさそうです。
何とか残りそうな雰囲気がでてきたので、最終的な被せ物をしていきます。
*この場合弱った歯に負担を与えない為にプラスチック系の弱い材料で補綴します。
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痛みの出てしまった歯の根管治療
- 2025年9月 3日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは70代女性
左上7の神経保存の治療を行ったが、最近になり痛みが出てきてしまったとのこと
レントゲン
大きな詰め物がしてあり神経付近まで削っているようです。
現在、鈍痛があり冷・温水痛があるとのことで根管治療を行うことになりました。
レントゲン上では神経管がかなり細くなっており、1本は神経管が認識出来るのですが・・・
経験上第2大臼歯の神経管はバリエーションが多く、必ず顕微鏡下で治療をした方がいいと思います。
*アメリカは州によっては第2大臼歯の根管治療は歯内療法専門医が行い、GPの先生は治療出来ないようになっているそうです。(理由は再治療になる確率が高く、医療費の無駄遣いだからだそうです)
小柄な女性患者さんでしたが、何とかラバーをして
前の先生はきちんと虫歯は取っており、綺麗な治療がしてあったのですが、
前の治療の際の虫歯が大きかったようで痛みが出てしまったように思えました。
*ある面これは仕方がないことだと思います。
ラバーダム後、1時間でレジンコアまで仕上げました。
*神経管系の処置は細菌感染を防ぐ意味でも1回で済ませた方がいいと思っています。(神経を取ってきちんと消毒して接着性のある材料で蓋を行う)
レントゲンに写っていなくてもMB根、DB根の入り口はすぐに分かったので
#08(0.08mm)のファイルを用いて神経管を探しましたが、この辺りは専門的な道具があった方がスムーズに治療が可能です。
*#06も医院にはありますが、細過ぎてファイルに腰がないのでケースを選んでしか使いません。
顕微鏡治療していない先生からすると、根管内なんか見れないんだから一緒でしょ!?と思われますが、
顕微鏡を日常で使っている人間からすると、根管以前に、髄角や根管口、イスムス部分も分かりそこを適切にピンポイントで処置できます。
歯みたいな小さな組織を必要最小限の治療で納めるためには、必ず顕微鏡はあった方がいいと私は思います!d(・c_・)
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根管治療 術後15年
- 2025年9月 2日 09:00
- 歯内療法日記
2007年に開業して18年目となります。
ありがたいことに、20年近く自費専門でやっていけています。
先日カルテ番号の若い方が歯がかけたということで来院されたので、
ついでに昔治療した歯のレントゲンも撮らせてもらいました。
覆髄した歯が痛いとのこと
抜髄処置を行いました。
当時はしっかりシーラー付けてコンテニアスウエーブで根管充填していました。
術後1年
問題無く経過しています。
先日来院されたので
術後15年にしては良い感じです。
経過を見て行くと当時はこうやっていたんなだと思うことが色々出てきます。
今出来る最大限のことをさせてもらっています。
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折れていると思われる歯の根管治療
- 2025年8月23日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
腫れてきてしまった為近くの歯科医院に行くと根管治療が必要と言われ、
根管治療ならEEデンタルへ行きたいと言うことで、来院されました。
レントゲンを撮ると
右上4に透過像が見えるのですが、側面に透過像がある為
折れているorパフォレーションを疑いました。
今更言っても仕方がありませんが、前の先生は削り過ぎだろ・・・
大きなメタルコアを慎重に外し1回法で根管治療
クラックはなく、2本の神経管の間に比較的太いイスムスがありその部分が汚れていました。
ここまで太く削っても手付かずで汚れた部分が出てくる。。。
顕微鏡で必要最小限の切削で治療を終えました。
根管治療+レジンコア+仮歯(2時間)
先日1年予後で来院して頂きました。
患者さんは腫れも痛みもなく生活出来ているとのこと、
レントゲンでも側面の透過像も無くなり、骨が出来てきてくれています。
先日も患者さんに言いましたが、今の50代以上の患者さんは
顕微鏡が無かった時代の治療が殆どで、大きく削る治療主体のものばかりなので
残り治療回数後1回という歯が多いです。
その最後の治療が失敗すれば抜歯となるので、結構治療もタイトに行わないとすぐにダメになってしまいます。
「十年一昔」といいますが医療もそれは存在します。
ただ、歯科医療の根本は削って人工材料で置き換えの歴史なんですが・・・
今回の患者さんも最後の治療で何とか治せて良かったです。
後はセラミッククラウンを少し低目に作り、しばらく負担の軽減をさせたものを作ります。
*クラウンも作りますが、健全歯質が少ない歯のかみ合わせは少し低目がいいと考えるようになりました。(理想的な咬合理論は机上の空論ように思えます。←あまり咬合勉強していないけどそう思います)
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根管治療何度もやり直すことのリスク
- 2025年8月22日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
5年前に2回目の根管治療した歯が10日前に腫れて来た。
押すと鈍痛がある。
レントゲン
MTAセメントが入っているようですが、根管はかなり太く削ってあり
以前の治療で、根尖も本来の根尖口とは違う場所にパフォレーションが見られます。
個人的には先端の削れるファイルで本来の根管でない所をゴリゴリ削らない方がいいと思うのですが・・・
*これやられると再治療の際の成功率も低くなります。
検査の際にプロービングしてみると、赤い小さな腫れ部分から12mmの歯周ポケット・・・
また顕微鏡でその辺りを拡大して見ると歯根破折の破折線が見られます。
患者さんには、根の方に病気はないので今回の腫れは歯が折れて起こったものだと考えられる
と説明
抜歯含め色々説明し、折れた半分抜く分割抜歯を希望され
後日分割抜歯
仮歯を入れ経過を見て行き、1年予後のレントゲンで来院されたので見させてもらいました。
術後
抜いた所も綺麗に治っており腫れや痛みもないとのことで、このままもうしばらく経過を見ることにしました。
歯の破折は50代以降に多い問題です。
特に過去の治療で太く削った歯に多くみられ、最近の根管治療のトレンドはあまり太く削らないになってきてもいます。
また傾向として、歯根破折が起こった患者さんというのは他の歯にも破折が出てくることが多いので、
夜間の歯ぎしり含めた咬む力のコントロールは必要になってきます。
と言っても専門は根管治療なので、力のコントロールはアドバイスする程度です(^^;)
*現在、咬む力を弱くする咬筋へのボトックス注射はしています。
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折れていると思われた歯
- 2025年8月19日 09:00
- 歯内療法日記
根管治療をする前に撮るレントゲン、専門医はこれを見て治せそうか!?検討します。
根の治療で治らないのが歯根破折(ヒビ)
他院からの転院でこられる患者さんの一定数はこの破折があり、
折れており治らないのに根管治療を続けてしまっていることがあります。
歯内療法専門医は一般歯科に比べると破折歯を見る割合が多いので、
レントゲンで「もしかしたら折れているかもしれない」と推測を患者さんに話すことがあります。
ただ、「歯根破折」という病名を付けれるのは術者が破折線を見つけた時
この破折診断の難しい所は、破折は顕微鏡でも全て見つけれる訳ではなく
歯茎の奥の方(根の先端)の方から折れてくるものに関しては殆ど分かりません。
今回のケースは
30代女性
2022年12月に痛みが出てしまい抜髄 その後治療を続けるが痛みが治まらない
しばらくすると膿んできてしまい、2~3ヵ月おきに抗生剤を飲んでいる。
治らない為に転院し根管治療を続けるがフィステルが治まらず、抗生剤で対処
2024年5月の初診時のレントゲン
近心根に透過像が見え、所見的に①もしかしたら折れているかも!?的な感じ
もしくは②根分岐部のパフォレーション+根尖病変のどちらかのパターン
また遠心舌側根も2年治療している割には手付かず。
経験上、抜髄スタートで治療を続け折れるというのも考えにくい・・・
ただ、患者さんには折れていたら近心根を分割抜歯し⑦⑥6の延長ブリッジにすると説明
まずは膿の原因を見つける為、その部分を適切に処理する為に根管治療をすることに
治療を開始すると、
仮蓋材を除去して歯の中を観察すると、近心根の入り口辺りにパフォレーション(治療による穴)
やっぱり②か・・・
黄色の部分に穴(パフォレーション)が開いていました。
穴の開いた部分をMTAにてリペアし手付かずの遠心舌側根を見つけ治療
近心根は2年におよぶ治療でかなり削られていた為、MTAセメントで根管充填
2年治療していた歯を1回法で治療
レントゲン上では綺麗に治療出来ています。
近心根過去の治療で削り過ぎでしょ!?と思います。闇雲に削った所で歯の寿命だけ縮めているだけで・・・
治療後1か月後に膿が出ているようなら分割抜歯をすると説明し、
1か月後の検診
膿は止まったが、なんとなく違和感を感じる。
⇒膿んでないのでこのまま様子をみることに、長いこと出ていた歯の違和感はすぐには消えません。
患者さんに説明するのは、膿や腫れが無ければ違和感が出ていた期間ぐらいは待ってと話します。
経過を見て行き、根管治療から1年後
レントゲン的には骨はしっかり出来てくれています。
患者さんの症状は腫れや膿はないが重い感じがまだ少し残っている、たまに痛むような雰囲気はあるが続くことはないということ
経験上、この違和感はもしかしたら残ってしまうかもしれませんが、
体は治ろうという所見がでてきているので、このまま様子をみることにしました。
毎回同じ言い回しになりますが、根管治療と言うのはホント1回目の治療でその歯の寿命の殆どは決まります。
悪くなってから処置しても不快症状が残ったり、歯の強度が落ちたりとあまり良いことはありません(T。T)
患者さんは通った先の先生が治してくれているものだと通院していますが、当の先生は根管治療に限界を感じているのは薄々気が付いていると思います、ですから自分の根管治療の限界であることは患者さんに早目に伝えるべきかと個人的には思います。
そうしないと歯の寿命も短くなるし、患者さんの時間も費用も無駄に奪っていることになります。
また患者さんも半年通院して1本の歯が治せなければ転院すべきかと思います。
大昔に書いたものですが:難しい根管治療と転院の時期 - EE DENTAL_Blog
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使えるまで使う歯科治療
- 2025年8月 6日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
銀歯を入れた歯から臭いが出てくる感じがあり根管治療をしたが治らず
現在2回目の根管治療中
転院先でCTを撮ると、折れているかもしれないと言われた。
レントゲン
レントゲン的に、はやり折れている可能性が高い。
また口蓋根には根尖病変が見られます。
患者さんに歯を残す為には根管治療+分割抜歯(トライセクション)を行う必要があると説明
患者さんの了解を頂き、1回法にて根管治療+レジンコア+分割抜歯(2時間)
やはり歯根破折でした。
顕微鏡で見ると破折線はすぐに分かったのですが、基本的に破折線は非常に細い為
明るいライトの元、拡大視野で見ないと判断できません。。。
1回目の治療から1か月後に来てもらい仮歯をセット
そこから1年後
患者さんも問題無く咬めており非常に感謝されました。
歯の治療はリペアの類ではありますが、きちんと治療をすればしばらくは使えることがあります。
今回のようなトライセクション(3本のうち1本を抜く)は意外と長持ちする歯が多い印象があります。
この先20年持つか!?と言われれば、患者さんの使い方次第でになってしまう面はあります。
先週の患者さんなどは前医が起こした大きなパフォレーションがあり、
全く腫れや痛みも無かった為、私的には問題が出たら外科的介入しましょうと患者さんに話していたのですが、久しぶりに来院された際に見せてもらうと今のかかるつけ先生に膿んでいるからと抜歯されていました。
外科処置すれば保存出来たのに・・・と心の中では思ったのですが、それは今のかかりつけの先生と患者さんが出した方針なので仕方がありません。
同じ歯を見ても残すという治療オプションを持った歯科医師と抜歯しかないと判断する歯科医師
誰に治療してもらうかでも大きな差は出てしまいます。
(極端に言えば1本抜けばその負担は隣の歯に行くので隣の歯の寿命は短くなります)
歯科医師の傾向として、インプラントという治療選択肢を持っている先生の方が抜歯介入が早い傾向はあります。
(これは骨が良い条件の時に抜いてインプラントした方が予後が良いという面もあります)
今回のケースも何年持ってくれるでしょう。
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根管治療時間を短縮する為には
- 2025年8月 2日 09:00
- 歯内療法日記
今日から8月
そろそろスライドを作り始めないとなと思いつつ、動画の方の素材も準備しています。
9月21日【中部歯内療法学会】 - EE DENTAL_Blog
今回のケース
患者さんは40代女性
普通の時は痛くないが、咬むと痛かった歯がかけてきた。
レントゲン
発見の遅れやすいコンタクトカリエスから虫歯が大きく広がってしまったケース
縁下(歯茎の下)深い場所まで虫歯が進行しています。
レントゲン上では虫歯が神経まで達しており、根管治療を行い歯の保存を行うことにしました。
こういった歯茎の中まで進行した歯の治療難度は高く予後は悪いです。
よく見るケースは封鎖が出来ておらず根管治療を行い、何度も何度も半年以上治療して治らないと転院されてくる方もいます。
今回のケースも毎度変わらず歯肉をトリミングして、縁下から段差隙間のないように隔壁
歯肉弁根尖側移動術しないで縁下からレジンで立ち上げて大乗なのか!? - EE DENTAL_Blog
麻酔を行い、う蝕検知液を用いて虫歯をしっかり取り、隔壁終わるまでに40分
そこから5分休憩を挟み、患者さんにはラバーダムして「1時間頑張ってね、痛くなかったら寝ててもいいですよ」と説明
一般的に上顎第一大臼歯は4根管のことが多く、
①4本の神経管を見つける
②根の先まで神経管を探る
③細い神経管を少し太く削る
④消毒剤で洗浄
⑤ガッタパーチャーを詰める
⑥接着処理をしてレジンコアを作る
を1時間以内で行いたい。
そんな時間で出来るの!?と思われると思いますが、大臼歯の抜去歯であれば30分もあれば根管充填までは可能です。
口腔内になると開口量の問題から作業スペースが小さくなるので余計に時間がかかります。
後、患者さんの場合は抜去歯と異なりエラーがないように各ステップ慎重に行う分時間が多少かかります。
で、今回のケース
ラバーダム後、根管治療+レジンコアまでで50分でした。
一応MB2も処理しています。
(患者さんが診療室に入り、簡単な説明から始まり、麻酔、虫歯除去、隔壁、ラバーダム、根管治療、コア、術後レントゲン、術後説明までして1時間45分の診療時間となります)
根管治療を素早く終わらせるコツは、穿通操作をいかに早く正確に行うか!?
これに尽きますね!( ・ д ・)
次回、仮歯を入れ咬めるようにして行きます。
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3件で「異常ない」と言われた歯の根管治療
- 2025年7月30日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代男性
耳鼻科からの紹介状を持って受診
持ってきて頂いた紙には30年前に根管治療済み
2022年A歯科医院で根管治療をせずにクラウンだけやり替えた。
その後高さの違和感が続き、その後歯が浮いたような違和感が出る。
2023年右頬から右耳にかけて激痛が出てしまい再びA歯科医院へ
A歯科医院は副鼻腔炎を疑い耳鼻科へ行くように言われる。
⇒ a耳鼻科ではCT検査の結果歯科医院を受診しないさいと言われる。
→ 転院してB歯科医院へ レントゲンでは右上の異常ないので右下の親知らずを勧められる
時々痛い状況が続き、→ C歯科医院を受診 レントゲンでは問題無し治療をした左上6以外の歯の原因が疑われる右下の親知らずの抜歯を行う
しばらく後、再び右頬から右耳にかけて激痛が出た為、⇒b耳鼻科へ行くと右上6が原因の可能性が高いので歯科医院へ行くようにと言われ、患者さんの希望で歯内療法専門医のEEデンタルへ
レントゲン
一見問題なように見えますが、専門医がみると右上6が原因で副鼻腔炎になってしまった感じ
理由は上顎洞底線の変化(連続性)を見ます。 根尖病変があると上顎洞底線が上に持ち上げられます。
毎日この分野を治療している人間からするとすぐに分かりますが、GPの先生だと難しい診断かもしれません。
患者さんには右上6の根管治療をまずはやり直した方がいいと説明
歯の中の細菌感染で膿んできているのが長く続くと、副鼻腔まで炎症が広がり鼻に症状が出ることがあります。
今回はこのケースを疑いました。
治療1回目
鼻の原因だと思われる近心頬側根は殆ど手付かずで2本の神経管MB根、MB2根が出てくる。
1回目の治療で根管内を徹底的に洗浄
治療2回目 腫れや痛みの無いことより根管充填
根管充填材はガッタパーチャー使用
今週、患者さんが来院されレントゲンを撮らせてもらいました。
調子は良いようで、腫れや痛みもないそう。
レントゲンでも治癒傾向が見られ、上顎洞底線も下に下がってきてくれています。
赤い線が青い線になってきており、治癒傾向が見られます。
*根管治療をしても骨の変化は徐々に変わってくるもので、治療したからすぐに元の状態とはなりません、この後もう1年ぐらいすると青い線から更に下に下がると思います。
今回のケースのように上顎洞と根尖病変が被っているような場合、GPの先生だと診断が付かない場合があり、今回のように歯科→耳鼻科→歯科→耳鼻科 などの繰り返しにることがありますが、
副鼻腔(上顎洞)が問題を持っていれば、すぐに歯内療法専門医の歯科医院へ行った方が時間を無駄にせずにすみます。
専門医的に言えば、B歯科やC歯科のように副鼻腔の問題で下顎の歯を疑うことはありません。副鼻腔炎であれば上顎の歯が必ず原因歯になります。
問題ないと言われ続けた歯から膿で上顎洞炎に・・・ - EE DENTAL_Blog
今回の患者さんもう一度レントゲンを撮って終了となります。
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