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歯内療法日記の最近のブログ記事
下顎前歯の根管治療は意外と難しい・・・
- 2026年10月 9日 09:00
- 歯内療法日記
歯の神経というのは歯の大きさによって本数が異なります。
当然小さい前歯ほど神経管の数は少なく、奥歯のような大きな歯の方が神経管の数は多くなります。
歯の神経管の数が少ないほど簡単か!?といわれればそうでもなく、
特に厄介なのが下顎前歯
この歯は口の中でも最も小さいのですが、実は2割程度は神経管が2本あり、神経管を見逃しやすい代表格でもあります。
患者さんは30代男性
2022年に来院された際、唇と顎に違和感が出てきた為
近医の歯科医院に行くとレーザー治療をしたが収まらないとのこと
この歯は10年ぐらい前から凍みたり、色々症状があった歯でここ最近歯の色が変わって来たとのこと
レントゲン
左下1に大きな根尖病変が見られます。
1回法で根管充填、レジン充填まで
普通にしている時にも違和感はなくなったとのこと
根の先の病変も治ってきてくれているように見えます。
ここで終診としたのですが、
今年になり、また歯茎から膿が出来てきたとのことで来院
2022年の術前と同じような骨の溶け方になっています。
患者さんに外科的歯内療法もあるが、まずはもう1回根管治療をさせて下さいと説明し
根管治療で病変を治すことにしました。
今回の治療は2回法にしました。
根管充填にはMTAプラスを使用しました。
先日全顎検査をさせてもらいレントゲンを見ましたが、
術前に比べ骨は回復してきてくれているように見えます。
患者さんも違和感はだいぶ減ったということで、しばらく後にまたレントゲンを撮らせてもらう予定にしました。
今回のケース2根管あるケースでしたが、はやり小さな歯で2本神経管が近接して出てくるようなケースは治療も難しいですね(^。^;)
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抜歯宣言からの歯の保存
- 2026年10月 6日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性 昔から来院して頂いている患者さん
別件で来院された際に、クラウンの縁に虫歯が出来ておりレントゲンを撮らせてもらいました。
この歯に関しては、過去に大きな根尖病変もあり大きなメタルコアも入っており、
一般的に言えば抜歯適応の歯でした。
2013年のレントゲン
幸い揺れや深い歯周ポケットはなく、患者さんも出来れば自分の歯は残したいとのことで
トライケース的に治療をさせてもらいました。
先日ブログにした
歯を残したいなら早目に歯内療法専門医へ - EE DENTAL_Blog
この歯の治療をした先生はこの長さのメタルコアを長いと判断し除去を諦めていますが、
専門医的に言えばメタルコアであれば上記のレントゲンの長さぐらいであれば
「ちょっと長いね、注意して除去しましょう!」という感じです。
治療回数:5回
過去の治療で根尖が大きく削られ破壊されていたので、MTAセメントを使用
術後1年
腫れや痛みもなく骨も少し出来てきてくれている感じ
ただ、いつまで持つか分からなかったので、プラスチック系の弱目のクラウンで補綴
をして終了としました。
今回昔入れさせてもらったクラウンの縁に虫歯が出来てしまったのでレントゲンを撮らせてもらうと
14年前に比べると骨は出来てきてくれて、患者さん的にも症状はなく安定した状態を維持していました。
術前時は抜歯を考えていた歯で、どのぐらい持つか全く分からないような状態でしたが
10年以上経過して安定しているのでまずは一安心といった所でしょうか。
世間一般的には抜歯適応の歯でもきちんと治療することで何割かはこのような結果を得ることもあります。
ただ、治療と診断は難しいです・・・
因みに私が初診時に抜いた方がいいと判断する歯は、破折歯、根尖病変があり歯に動揺が大きな歯
このケースに関しては治療しても予後が悪いので、この2つのケースに関しては抜歯を勧めています。
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数年ぶりに起こしたパフォレーション
- 2026年10月 2日 09:00
- 歯内療法日記
今回のケースは2023年にやってしまったパフォレーションケース
EEデンタル2023年 歯内療法専門医 根管治療傾向 - EE DENTAL_Blog
調べて見ると2019年にも1件ありました。
顕微鏡を使用した根管治療をしてもどうしても起こってしまうリスクの1つではあります。
患者さんは40代女性
以前右下7の抜いた場所が痛むということでレントゲンを撮らせてもらっていました。
レントゲン
急にクラウンの中に大きな虫歯が出来てしまっています。
患者さんと話し合って虫歯を除去して根管治療をやり直しましょうとなりました。
ファイバコアの除去をしていくと・・・
何処が歯でどこが人工物か分からなくなり、レントゲンを何度か撮り直しながら慎重に削っていたのですが・・・
パフォレーションを起こしてしまいました。
パフォレーションはきちんと止血して、その日のうちに穴埋めをすれば比較的予後が良いので
MTAを使ってパフォレーションリペアを行いました。
レントゲン
このまま仮歯を入れ経過観察を行うことに。
術後1年
右下にたまに痛みがあるとのことでレントゲンを撮らせてもらうと、
パフォレーション部に透過像が現れ始めており、この部分が痛みの原因になっているかも?
とりあえずもうしばらく仮歯で様子をみさせてもらいました。
術後1年半
とうとう歯茎から膿が出てきてしまい、外科的歯内療法を行うことにしました。
*私が起こしてしまったパフォレーションなので外科の費用はかかりません。
側面の穴の部分を少し削ってMTAセメントでリペア
外科後1年
膿も無くなり、術前にあった痛み・違和感も引いてくれました。
言い訳としては、やっぱり長いファイバーコアは除去しにくい。
メタルコアなどの歯と色が違うものなら、顕微鏡で少しずつ削ってパフォレーションのリスク少なくできるのですが、歯の色と同じような色調のものは何処が土台で何処が健康な歯か分からないので・・・
審美的に歯と同じような色と切削感にされると、除去する立場からすると大変です。
なるべくこのようなエラーが無いように治療は行っておりますが、どうしてもたまに起こしてしまいます。
その際は患者さんへの告知は必ず行うようにしております。
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膿が治らない歯の根管治療と保存
- 2026年9月29日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは40代男性
1年前に寝れないぐらいの痛みが右下奥歯に出た。
その後何度か腫れが続き、最近は腫れはしないがうずく感じが絶えずある。
左下7を根管治療しているが治らず、右下6も治療をし始めたがこちらは症状はない。
半年以上根管治療しているが治らず、かかりつけの先生から歯内療法専門医を紹介された。
術前
右下7 近心根に大きな透過像があり
右下6小さな透過像が近心・遠心根に見られます。
また右下6に関してはファイル破折もありそうです。
近心頬側根のポケットからは排膿が見られます。
治療をスタート
疑っていたクラック(ヒビ)は根管内からは確認できませんでした。
治療を何回か続けるのですが、違和感は無くならずポケットからの排膿も無くなりません。
治療スタートから4ヵ月、改善がなく折れている疑いをかけ右下7の近心根を抜歯することにしました。
この後、仮歯でブリッジを作り
4か月後に仮歯が外れたと来院されたのでレントゲンを撮らせてもらいました。
患者さん的にも違和感は無くなり、レントゲンでも骨は出来てきてくれています。
今回のケースはっきり破折線は見つかりませんでしたが、腫れ・違和感の原因は右下7の近心根で間違いなかったようです。
今回のように治療しても治らない歯が年に1~2本あります。
こういう歯というのは残す為の条件がかなり悪い歯で、たぶん誰が治療しても難しい歯だと思います。
歯の保存は悪くなってから着手する歯ほど抜歯になりますので、悪くなり過ぎる前での治療をお勧めします。
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歯を残したいなら早目に歯内療法専門医へ
- 2026年9月25日 09:00
- 歯内療法日記
根尖病変(根の先の膿)が原因で歯を残したいと思われた場合
早目に歯内療法専門医の歯科医院で相談することをお勧めします。
今回のケースなどは、早目に来 てくれていたら保存できていたかな!?と思うケースでした。
患者さんは40代男性
外科を行ったがまた腫れてきて一度診てもらいたいとのこと
レントゲン
赤丸の部分に根尖病変があります。
隣の健康な第一小臼歯に比べかなり歯が短くなっています。
話を聞くと、メタルコアが大きく除去が難しく除去中に歯が折れる可能性があるので
歯根端切除で外科的に治した方がいいと言われ、外科を行うもの治らず
先週再歯根端切除を行ったが、歯茎からの膿は止まらない。
ん~~~、一般的と言われれば一般的な保存治療なんですが・・・
歯内療法専門医の立場からすると、
まずこの大きさのメタルコア、全く問題無く外せます。
後、メタルコア除去で歯根破折が起こるってまず暴力的な力をかけないと起こらす、コア除去で起こるとすればパフォレーションになると思います。
個人的に歯、小臼歯なのでまだ道具も普通に入るのでコア除去の難易度的にいえば「普通」
ここまで長いと難易度は高いと判断しますが
また外科なのですが、歯根端切除は成功率で言うと50%程度
一方、歯内療法専門医が行う外科的歯内療法は成功率80~90%
ですので、歯内療法専門医が治療すると
まずメタルコアを外して根管治療 これで治る確率は80%
もし20%の不成功になってしまった場合、外科的歯内療法で保存治療を行えば、
悪く見積もっても100本中96本は保存が行えます。
今回の患者さんのケース根の先を2回の外科で大きく削ってしまっており、
逆根管充填するスペースがないこと、歯根が短く動揺も出てしまっているので、
残念ながら抜歯が妥当と判断しました。
治療した先生も歯を残そうと治療されたと思いますが、
結果として言えるのは、根尖病変が原因で悪くなってしまった歯で担当の先生が難易度が高いと判断された歯は歯内療法専門医の歯科医院で治療した方が残せる確率は高くなります。
患者さんも帰り際に「今後、歯のトラブルになったら先生の所に来ます」と言われて帰られました。
ホント、歯科医院選びで歯の寿命の多くは決まってしまいます。
基本的にかかった歯科医院の先生が自分の出来る治療範囲で治療を行うので、患者さんが歯科医院を受診したら後は殆ど運任せとなってしまいますが、そこには確実に技術差というのもは存在します。
材料や設備というのはあったにこしたことはありませんが、まず患者さんがやるべきことは歯科医院選びだと個人的には思います。
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根の先のクレーター状の歯根吸収
- 2026年9月23日 09:00
- 歯内療法日記
以前書いたブログ
根管治療(外部吸収と側枝)とインプラント - EE DENTAL_Blog
久しぶりに来院されたのでレントゲンを撮らせてもらいました。
術前
根尖病変があり、根尖が凹状に吸収しており根尖病変も見られました。
どういった作用機序でこんな吸収が起こるのか!?
(細菌感染もその1つだとは思いますが)
別の歯の治療相談で来院されたのでレントゲンを撮らせてもらいました。
レントゲン
症状もなく経過は良好で、とりあえず外科的歯内療法は今の所行う必要は無さそうです。
隣の犬歯の根尖病変も綺麗に治ってくれています。
今日も歯根吸収ケースの治療がありますが、歯根吸収の治療は結構大変(・д・;)
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矯正治療のリスクと変色した歯の戻し方
- 2026年9月15日 09:00
- 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
患者さんは20代女性
マウスピース矯正をして9ヵ月経過した時に前歯が大きく痛んだ
マウスピースを外していたら痛みは治まってきたが、前歯が変色してきている。
確かに前歯1本だけ暗い色になってきてしまっています。
お母さんがEEデンタルの患者さんで、何とか治せないか!?とお願いを受けました。
たぶん、本人もお母さんも歯がこんなことになってしまいビックリされたと思います。
話をよくよく聞くと矯正をしている歯科医院の対応も・・・
正直、成人矯正ってリスクが高い治療だと思うんですよね。
成人歯科矯正のリスクとデメリットよく考えてからやってね。 - EE DENTAL_Blog
レントゲン
少し影があります。
電気歯髄診断では歯髄反応はなく、矯正の力で神経が死んでしまっています。
綺麗になりたくて初めた矯正治療でこんな結果に・・・
これってあたかもノーリスクで歯並びが綺麗になれると謳うような、SNS詐欺にも思えます。
患者さん、お母さんに説明を行い。
根管治療を行い、少しだけブリーチしてレジン充填を行いました。
経験上、こういった変色歯は髄角の神経をきちんと取るとある程度歯の色は戻ります。
またこの部分の死んだ神経を取り残すと、あっという間にまたすぐに同じ暗い歯の色になりますので、ポイントは髄角の神経処理をいかに正確に行うか!?
また今回のケース矯正の影響か、神経が必死に治ろうとした痕か根尖が非常に広く開いていた為MTAプラスを使用。
患者さんには神経を取ってしまった歯なので今後変色は少しずつ起こること、
今後色が気になった時点でホームホワイトニングで色の改善を行う必要があると説明
先日、術後半年で来院してもらいました。
症状はなく経過は順調
また、歯の色
患者さん本人もお母さんも、今の所は歯の色は気にされていないようだったので
とりあえずホワイトニングは行わずこのまま経過をみることにしました。
歯の色を決める髄角 この部分は0.1mmぐらいの厚みになり、顕微鏡での確認を行いながら必要最小限の切削で治療を行います。
今回のケース、患者さんもお母さんも治療結果に納得され安心しました。
もう半年経過をみさせてもらいます。
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4ヵ月根管治療をしているが治らない膿
- 2026年9月11日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
今年の2~3月ごろから歯茎から腫れと膿が出てきて4ヵ月根管治療をしているがなかなか治らない。
担当の先生から歯内療法専門医に行ってみたら!?と言われ来院
レントゲン
ピンクの場所辺りに膿の出口はあるのですが、根尖病変が見当たらない。
口腔内
一度CTを撮らせてもらうと、根尖病変らしき所見は1本前の右下5に見られました。
電気歯髄診断を右下5に行うとほぼほぼ神経は死んでおり、腫れと膿の原因は左下5の疑いが強いと説明
レントゲンでも過去に大きな虫歯の治療をした痕が見られました。
ただ、かなりの角度で傾斜した舌側転位歯だったので、根管治療するより右下5は抜歯してその隙間を左下6のクラウンで補ってみてはと提案。
ただ、この転位歯、自分では120%抜ける自信がないので、医療センターの湯浅先生に抜歯をお願い。
普段、いつもすんなり抜けましたと返書に所見などが書いてあるのですが、今回は10分以上揺らして何とか抜けましたと、かなり大変だったみたい。
(いつもすみません・・・)
縫合をしたようで、14日後の来院時には膿も消失していたと連絡がありました。
さて、ここから私の仕事
前の先生が左下6だと思い頑張って根管治療してくれていたのですが、根尖は#50以上に拡大されており・・・
MTAセメント詰めようか、ガッタパーチャーを使用しようか迷う所
初回、根管治療だったということでガッタパーチャーを選択
根尖からガッタパーチャーが出ないように、調整して根管充填を行いました。
歯の治療は原因歯の特定からスタートします。
今回のケースは左下5が大きく傾斜しており、根尖病変が隠れるような形になっており
また膿も左下6の位置にあったことより、右下6の根管治療をスタートされたと思います。
歯内療法専門医であれば、ある程度こういったケースを経験しているので
怪しい歯の特定が行えますが、一般歯科の先生だとこういったケースはあまり見ないので
膿が出てきている歯の近くの歯から触ってしまうのはある程度仕方がないかと思います。
ただ、治療している先生は自分では治せないと素早い判断をしてくれ、歯内療法専門医の存在を患者さんに伝えてくれた為、左下6の歯の保存が行えました。
親知らずの抜歯のように、治療中の根管治療が難しいと思われれば歯内療法専門医に頼った方が担当の先生の精神的な負担も減らせるので、3カ月ぐらい触って治らなければ専門医を紹介してもらった方がいいと思います。
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意外と多いよ、歯根吸収
- 2026年9月 9日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性
2019年に一度全顎検査をさせてもらった後
2021年にまた連絡があり、時々咬むと痛い感じが1年前からある。
先日から咬んでいなくても痛みがあり、腫れているような感覚もある。
患者さん的には右下6が痛んでいる感じがするとのこと
レントゲン、CTで診査すると
右下6に吸収様の所見が見られました。
患者さんに説明を行い、吸収部の処理を行い根管治療を行うことにしました。
根管充填はガッタパーチャー使用し、吸収部にはMTAセメントで修復を行いました。
1回法で治療を行いました。治療時間1時間45分
そこから仮歯で経過を見て行き
1年予後でも問題無かったのでセラミッククラウンを製作させてもらいました。
先日別件で来院されたので、ついでにレントゲンを撮らせてもらいました。
経過は良好です!
世間的には非常に珍しいとされる外部吸収
ただEEデンタルでは年にぽつぽつこういった吸収ケースがあるので、意外と吸収って見つけていないだけで多いんだろうなと思います。
また吸収が多いのは歯頚部付近となっています。
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根管治療削って治りますか年後のレントゲン!?
- 2026年9月 4日 09:00
- 歯内療法日記
根管治療の成否は細菌感染の有無です。
*ただし、病変のない歯の中でも無菌ではありません。
今の考え方だと、膿んだりしている歯の中の細菌を減らし細菌が悪さの出来ない菌数まで減らすのが
今の根管治療のコンセプトです。 (7割以上などの数字はありますが、1割、2割など治療する側は分かっていません)
では、この菌を減らす方法として、大きく分けると
①削って菌を減らす
②消毒して菌を減らす
この2つになります。
大昔の考え方は①の方法で歯をどんどん削って行き、貼薬剤(ホルマリン系、水酸化Ca、など)という薬剤で菌を減らすというものでした。
ただ、現代において根管治療後に起る歯根破折リスクを出来るだけ減らすを考えると
①の削る作業は必要最小限にして、②の消毒をいかに効率的に行うかがポイントになってきています。
この①も必要最小限にしようとすると必ず顕微鏡が必要になってきます。
とっくり型の花瓶の中を掃除するのに、まず汚れがこびり付いた場所を知りたい
ファイバースコープなどあれば中のこびり付いた汚れの程度と部位が分かります。
今回のケース 50代男性
20年前に根管治療した歯、咬んだ際に痛みがでてしまい、近医に行くと深い歯周ポケットもあり抜歯と言われる。
転院して根管治療をしてもらっているがなかなか治らす、先月はまた腫れてきて切開を行った。
現在、歯に物が当たると痛い、歩く振動でも痛いとのこと。
レントゲンとCTを撮ると
近心根側面に根尖病変があるのですが、治療の度にファイルで削ったと思わるように
だいぶ歯の中を削っています・・・
第一大臼歯の白い線と主訴の第二大臼歯を比べてもらうと4倍ぐらいに太くなっています。
治療してくれた先生も治そうと思って削っていると思いますが、これは削り過ぎ・・・
また病変の位置と症状的にも歯根破折、削り過ぎによるパフォレーションが疑われると説明させてもらいました。
患者さんは一度残す治療をトライしてみたいとのことで治療させてもらいました。
治療をスタートするとすぐに、削り過ぎで歯に穴(パフォ)がありました。
ただ破折線のような所見はないので根管治療を仕上げることとしました。
*破折線は顕微鏡で歯の中をのぞいても確認できないことはあります。
こういったリスクがあるので、①の削って細菌除去は結構リスキー
先で書いた例え、とっくり型のファイバースコープなどで中を見て、汚れが強い場所を理解できていたらどうでしょう!?
そうすればそこだけピンポイントで削って処理出来ます。
闇雲に削って行っても壺の厚みはどんどん薄くなって行き、最悪穴が開き使えなくなってしまいます。
穴の開いた場所をレジンでパフォレーションリペアを行い。
ここまで削ってあったので、②の消毒で細菌除去を行いました。
*この②の消毒も薬剤の組み合わせ、消毒する際の効率的な洗浄方法があります。
根の先端も#60以上に削ってあったのでMTAとガッタパーチャーの2つで根管充填
治療時間1時間45分 1回法で根管治療とレジンコアまでを行いました。
術後1年
半年前に一度腫れてからは落ち着いている、痛みは今の所無い。
やっぱり破折かなと疑えるような所見
もう1年仮歯で生活してもらうことに
術後2年
ここ半年ぐらいは問題無いとのこと
患者さんには使えるまで使ってもらうことで終診とさせて頂きました。
昔の術式で、闇雲に削って治療するよりきちんと隔壁作って、消毒して行った方がいいと思うんですよね・・・(。_。 )
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